ケルト神話がお好きな方にも、そうでない方にも!

実は私はケルト神話には明るくありません。でもとても楽しかったです!
登場人物たちが愛すべき資質を持っていて、それぞれに感情移入して読み進めることができます。

人の子を食べた罪で神界裁判にかけられる女神ケリドウェンは、一見、人の子をこき使う意地悪な神さまに思えるけれど……。
それに、醜怪な息子アヴァグドゥも、すごく嫌な奴に思えるけれど、彼にも抱えている気持ちがあって……。
など、人物描写も大切にされています。
初っ端に登場する騎士とヒーラーのお二人も、イイ味出してくれますよ!

ちょっぴり童話のような雰囲気があって、レイアウト的に面白い擬音の使い方があって、それがまたお話の雰囲気に合っています。

途中からは先が気になってペースが上がること必至です!
更に元ネタとしてケルト神話のお話が添えられており、後から、ああそういうこと!と勉強になります。

そうそう、後日談もお薦めしたい!
時にほろりとさせられ、笑わせられ、実に爽やかな締め方となっております。
ケルト神話がお好きな方にも、そうでない方にも、お薦めしたい作品です!

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