初投稿 15分で書いた物語... 「-神にも悪魔にもなれる力-」

ポリアンナ

-神にも悪魔にもなれる力-

-神にも悪魔にもなれる力-


世界独立傭兵協会のナンバー1 SSS級プロモーターのコードネーム「ポリアンナ」

A B C級は珍しくもなく


西暦2036年 世界独立傭兵協会はワームホールから現れるアンノウンを"自然災害"と指定した


特殊能力を持った戦闘に優れた者をプロモーターとして雇う

強さ 経歴に応じてランクが付けられる


S級は世界に100人ほど その地域を指揮して単独でワームホールから現れるアンノウンを殲滅する事が可能


SS級は世界に10人ほど 国家を制圧できるほどの力を持つ

複数のワームホール(アンノウン)に同時に対処可能


SSS級は世界に2人 その1人がポリアンナだ


その実力は地球上のどこにでも瞬時にテレポートし一瞬でワームホールを塞ぐ事が可能 世界の全てをSS級プロモーターを含む敵に回しても傷1つ負わない


その役割はS級 SS級が闇に染まった時の抑止力でもある


過去に第三次世界大戦を双方の全ての兵器を無力化し戦争を終結へと導いた


地球上全ての生命が絶滅する規模の隕石を斥力で宇宙の彼方に飛ばした


大地震を予知し過去の経歴から絶対的信頼を得ていた為、全ての人が事前に避難誘導に従った為 死傷者は0人に収まった


反逆したSS級プロモーター2人 S級プロモーター23人を相手に14秒で制圧拘束した


世界的に超規模と言われた第一次ワームホール災害を事前に予知し、自身を分裂させ同時に1047箇所のワームホールを閉じアンノウンを排除した


そんな彼女は衰えるどころか、太陽系から外れた移民出来そうな惑星を探す為、単身宇宙へと旅立った


その後、世界最強の畏怖と希望の象徴を失った人類は...








彼女が宇宙探査をしている間に、彼SSS級は任務にあたっていた

アンノウンの撃退だった しかし...


彼女が地球に戻ってきた 彼は交戦中だった だが、SSS級なので一瞬でアンノウンが消し飛びワームホールも閉じた


「ダメだよ...こんな戦いじゃ 街が...街がこんなに燃えているじゃないか」






そう 彼女の世界的支持は市街へのダメージを最小限に留める戦い方 誰も巻き込まず 誰も資産も傷付けない優しい戦い方だった

しかし彼は 自分の力に溺れ 見せつけんばかりに世界中のアンノウン戦で暴れまわっていた

それも時間の問題だった 彼に募った 世界中の市民やプロモーターの不信は膨らんだ風船のように脆かった


すぐにそれは爆発し 各地で暴動が起こった 彼女ポリアンナが必死に彼を庇って弁明する しかし、彼の欲望に驕った戦い方に我慢ならなかった者達を止めることは出来ない










彼は絶望した 世界に 「俺が救った人間ってなんだったんだろうな...俺が望んだ世界はこんなものか?」

ポリアンナはこう言う「あなたのやったことは確かに世界を救った けれど...」

言葉に詰まる

「お前みたいな偽善者が!たかが隕石を止めたくらいで!地震?予知?俺にだって出来る!たまたまなかっただけだろ!それなのになんで俺とお前はSSS級なのに何が違うんだ!」


彼はポリアンナに攻撃を仕掛ける その余波が市街地へ直撃した

子供の泣き声が聞こえる 「ママ!ママー!痛いよ...」

「あなた...本気?わかった ついてきなさい」


SSS級2人は太平洋上空へついた


ここで...「ここで終わらせましょう あなたは...悲しい人...」

「何がだ!?この力があれば俺は世界だって変えられる!お前と違ってなァ!」

「違う!人は自らの手で、力で進まなければならないの!あなたは十分頑張った!」

「だったら、なんだこの仕打は!あいつらの冷たい目線はなんだ!皆殺しにしてやる!人類を一匹残らず殺してやるよ!」


「そう...もう戻れないのね...覚悟を決めましょう」 瞬間。死角にポリアンナがいた 手を向ける サイコキネシスで身体を捩じ切ろうとしたがお互いSSS級同士だ 簡単に決着はつかない


激しい衝撃がぶつかり合う 火山の噴火のような音が世界中に響き渡る 世界中に中継されるのも時間の問題だった


人々は彼女の方を応援する 「殺してしまえ!」「いらないんだよ!そんなヤツ!」


「はは...そうかよ!そうだよなぁ!」カメラとマイクを向けていたヘリが一瞬で塵となった


S級 SS級のプロモーターがすぐさま応援に駆けつけるが、SSS級同士の戦いは次元が明らかに違う 割って入る援護の隙すらなく


ただただ、衝撃波と爆音に耐えるしかなかった


36時間後...2人はボロボロになりながら 最後の衝撃波を放った...


立っていたのはポリアンナの方だった 世界中から歓声が湧き上がる


しかし、ポリアンナにそんなもの今はどうでもよかった 彼が心配だった

心の中にある闇はこれで晴れただろうか

「生きてる?」「...」「ねぇ...」 「...死ねや!」 完全なる卑劣な不意打ちだった 抱えられた彼は腕を硬質化させ、彼女の首を切断しようとした


が...瞬時に回避され 彼は最期の一撃を...心臓を貫かれた






「...見たかった、見たかったんだ お前が守ったように 俺が守った世界を 俺自身が守った世界を...でも違った...」 彼はそう言うと息を引き取った


彼女の頬には涙なのか衝撃波で巻き上がった海水なのかわからない一滴が流れていた






時が経ち ポリアンナは英雄として一生語り継がれた

彼の名は歴史には残らなかった


そう、力をどれだけ持っていても 使い方次第では 神にも悪魔にもなれる

その力をどう使うか だった それだけの違いだった


-完-

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初投稿 15分で書いた物語... 「-神にも悪魔にもなれる力-」 ポリアンナ @PollyannaLaguz

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