マッサージ

「う〜い、ただいま〜」


 この鳴き声、マッサージ機が戻って来ましたわね。横に口があるデッカくて早いマッサージ機を食べては吐く生物の声もしましたもの。


「おかえり、父さん」


 下僕も下にいたのね。

 日も落ちて下僕の巣も冷えてきたし私も下に行こうかしら。


 あ、ダメですわ。

 下僕の巣から出ると寒いですわ。

 これでは下に行くのをやめるしかありませんの。


 やっぱりお腹が空いたので下に行きますわ。


 あと、少ししかありませんわね。


『カリカリが足りませんわ』


「[好きな名前を入れてね]、まだ残ってるじゃないの。全部食べちゃってからよ」


 相変わらず世話役はカリカリを補充してくれませんわね。


『マッサージ機、いいとこに来たわね。カリカリを足しなさい』


「お? [好きな名前を入れてね]、ご飯か。まだあるから少しだけだぞ」


 マッサージ機、もっと足していいんですのよ?

 それだけですの?

 はぁ……仕方ありませんわね。後で下僕に足させるとしましょう。


 あら? 今日のは少し味が違いますわね。

 お肉っぽいカリカリも悪くありませんわ。

 甘美な雫には劣りますけど。


 逆に下僕たちが食べてるアレは味が濃すぎていけませんわ。


 やってしまいましたの。

 後で食べる用に少し残しておくつもりでしたに、残っておりませんわね。


『カリカリを足しなさい』

「あら~[好きな名前を入れてね]ちゃん、綺麗に全部食べましたね~」


 違いますわ、お皿を洗うんではありませんわ。

 カリカリを足すんですのよ。


『聞いてるんですの!?』

「はいは~い、お水ね? 今変えてあげますからね~」


 だからカリカリを……ちょうど喉が渇いてましたの、気が利きますわね。


「炬燵あったけ〜」


 マッサージ機も準備完了ですの?

 

『お願いしますわ』

「[好きな名前を入れてね]こっちんでいいて」


『早く』


 まだですの?


「手が疲……」

『やれ』

「はいはい」


 これですわ〜これこれ。

 晩御飯の後は背中ポンポンですわ〜。

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