カタカタピカピカ
「さて、やりますか」
下僕……うるせーですわよ。
私は今とてもいい具合に微睡んでいますのよ?
邪魔する気です……の……
『まだ食べられますわ』
「[好きな名前を入れてね]? 起きた……なんだ、寝言か」
カリカリが、カリカリがいっぱいですわ。
「どんな夢見てんのかな――っと、邪魔されないうちにやらないと」
甘美な雫付きとは分かってますわね。
これで肌寒くなければ申し分なしでしたのに。
『あれ? カリカリと甘美な雫は?』
下僕、なにこっち見てんですの。
「起きちゃったか~」
『カリカリですわ!』
下に行きますわよ。
「え? ああ、着いて来いと」
『早く!』
縄張りの蓋を開けなさいな。
「はいはい、今開けますよ~」
『カリカリが……足りませんわ』
「時間的に少しだけにしとこか」
今日のカリカリはお肉味ですわね。
魚味の気分でしたのに。って、下僕の姿がありませんわ。
あら、下僕の巣がある縄張りに戻っていただけでしたのね。
しかし日当たりの良い木の台座を占領しているのはいただけませんわ。
『下僕、そこは私の昼寝スポットですわよ』
「げ、[好きな名前を入れてね]」
なんか態度が気に入りませんわ。
いったい何してるんですの?
『無視すんな、ですわ』
「あ、ちょっ[好きな名前を入れてね]! 画面が見えんて」
カタカタにピカピカですわ!
ピカピカの中で白い小っちゃいのが動いてますわね。
そい! せい! たぁ! なかなか捕まりませんわ!
『待てですわ!』
「[好きな名前を入れてね]、それマウスだけどカーソルだから捕まえれんよ?」
ええい、ちょこまかと。
こうなったらアレをやりますわ。
『よ~く狙って……』
「あ、こら。かかか、じゃないの」
あ、ちょっと何するんですの!?
急に抱きかかえるんじゃねーですわ。
『降ろすんでんすわ!』
「はいはい、画面に突撃するんじゃないよ?」
『ピカピカがダメならカタカタですわ』
「キーボードの上もやめて?」
ぽkじうhg
お嬢猫の優雅な一日? 真偽ゆらり @Silvanote
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