何故KAC2023のお題に参加しなかったのですか？

とある編集者と公式作家の会話

「何故KAC２０２３のお題に参加しなかったのですか？」

「いや、違うんです。しなかったというか、出来なかったというか」

「『本屋』『ぬいぐるみ』は比較的優しいお題ですよね？　場所や名詞はジャンルを問いませんから」

「いやその、自由過ぎて逆に書き辛いというか」

「ではそれ以外のお題で投稿しなかったのは何故ですか？　『ぐちゃぐちゃ』は人によって思い浮かぶモノが異なりますし、『深夜の散歩で起きた出来事』は舞台設定のみを示した珍しいお題です。簡単ではありませんが作家としてワクワクする良い難易度だと思います」

「いやぁ。考えてはいたのですが、どちらもその……長編に相応しいストーリーしか思いつかなくて、KACのコンセプトと違うんじゃないかなぁと」

「では『筋肉』は？　字面だけでもコミカルなパワーワードは短編コメディ向きですよね。どんなジャンルにぶち込んでも面白くなりそうですけど」

「いや、ちょっと知識とか無いから想像で書くのは良くないかと思って」

「『アンラッキー７』だって、そのまま短編作品のタイトルになりそうな魅力的なワードですよ。言葉を軸にストーリーを膨らませられる良いお題だと思いますが」

「いやいや、それもそうなのですがお題負けしてしまいそうで」

「……はぁ、仕方ないですね。公式作家なのですからちゃんと参加してもらわなくては困ります」

「いや、はい。申し訳ありません」

「では明日から始まるKAC2024のお題はすべて参加していただくようお願いしますね」

　今年はカクヨム７７周年記念の誕生祭として『カクフルマラソン』が行われている。歴代のKACお題を毎日発表して1000日間連続で投稿せよというものだ。公式作家はフルマラソンの参加を求められるのだが、ついサボってしまった。

　2023年なんてまだ優しいお題なのに、どうせサボるならもっと後のヤバ過ぎるお題でサボれば良かった……。