さまざまな人の人間模様や詩などをあつめた珠玉の掌編集。読めばその温かさに気づくことになると思います。その日常のワンシーンを切り取った掌編からは、明るさや苦みや温かさや悲しみが書かれています。しかし、通奏低音として感じるのはやさしさです。この世界に生きている誰かに対する温かいまなざし……そんなものを感じます。
掌編小説集なのですが、すごいドラマ・物語があとに続きそうな、冒頭集と言ってもいいかもしれません。「この話の続き、どうなるの――――っ!」 と叫びたくなるバラエティ豊かな掌編がぎっしり。 巧みにハシゴを外された状態で、続きが気になってしまいます。 作者さまの惹きつけられる文章力で、スラスラと読めます。 あなたも、この掌編小説集をぜひ読んで、一緒に、「この話の続き、どうなるの――――っ!」 と叫びましょう。
短いお話ですが、どれも心温まる、爽やかなもの。日常のあるあるから始まる幸せの形、皆さんも読んでみて、心のぬくぬくにひたりましょう!