デスゲェム〜アンラッキィセブン〜

脳幹 まこと

777文字のデスゲェム


 目を開けると、そこは仄暗い殺風景な部屋だった。

 オレの他に5名ほど人物がいるようだ。


 前方のモニターが突然ブォンとついた。

 すごいメイクした奴が現れた。ぶっちゃけるとジグソウとジョーカーを足して2で割った感じ。


「ククク、アワレなる6名の皆サン、ゴキゲンはイカガ?」


 ガヤガヤとしだす部屋。

 なんか、彼女がいるんだとか、孫の顔をとか、プレゼンなのにとか、色々と事情があるようだった。

 ちなみにオレにはない。


 そんな喧騒をモニターの男が制止する。


「オダマリなさい。ワタシはミスター・デス。ここでアナタタチをミナゴロシにもデキるのデス」


 甲高い声から急にドスのきいた声に変わるとビビるよね。


「ゲームをしマス」


 首謀者と思われる男、ミスター・デスが手元にあるスイッチを押すと、

 天井から一組のトランプが落ちてきた。


「七並べってありますネェ。アレ、一番最初に7を持っていた人がカァドを場に出すのですガァ……」


 ミスター・デスは心から楽しげにこう続けた。


「ソレと同時に出した人の体が爆発しマス」


 えっ。

 全員が硬直する。

 オレの腕や足についている金具は……小型爆弾だったのか。


「文字通り、アンラッキィな7ということですヨォ!! どうですカァ、タノしいでショォ!?」


 こいつ狂ってる……


「モ・チ・ロ・ン、ワタシも加わりますヨォ、こういうゲームが大好きなんでネェ!!」


 なんてうっとりした声。こいつは間違いなく狂人だ。


「サァ、ゲェム・スタァトゥ!! 皆サンの苦しむスガタをワタシに見せてくださいヨォォォ!」


 黒服のディーラーが各人にカードを伏せて配る。


「フフフ、では、ショォダウン!!」


 オレは恐る恐る手札を見る。

 よかった、7はない。



 その直後、

 モニターが爆発四散した。


 こうしてオレのデスゲームは終わりを告げた。



 後の調査によると、首謀者と思しき男は爆発のせいで手しか残らなかったらしい。

 そしてそこには7が4枚……

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