KAC20235 🐷プギーの筋肉
オカン🐷
筋肉出来たよ🎵
「パパ、躰が何だか変なの」
「そりゃそうやろ、ドラキュラに変身する注射を打ったんやから」
「でも、胸のあたりとか腕のあたりとかコリコリしているんや」
「えっ、お兄ちゃん、筋肉ついたん?」
妖精になったピニーがフワリと飛んでプギーに近付いた。
「ほんまや」
ピニーはプギーの胸や腕を触りまくった。
フフフッ。
ピギーは虫取りの要領で手を伸ばすが、ピニーにスルリと逃げられてしまう。
キャッ、キャッと躰に似合わぬ大声で笑う
「やめてや、ピニーの小さな手で触るとこちょばゆい」
飛んで逃げる事が出来るピニーは、そう言われても余計に触った。
白い色の薄いチュチュをひらめかせ、右へ左へと忙しない。
「ママにも触らせて」
マリア様の姿のママもポンポンとプギーの胸を触った。
「え~、姉さんも?」
「あらー、いい筋肉してるやない」
順番を待っていた、これまたマリア様の姿をしたプレビュー姉さんが、しっかりとプギーの胸を触った。
「パパのも触ればええやんか、ぼくばっかり」
「おい、パパは研究の続きをせんとあかん。ちょっと静かにしてくれ」
パパは向こうの家から持って来た大量の書類をリビングのテーブルに広げていた。
トラックに荷物を積むとき、ピニーの縫いぐるみが載せきらなくて、
「これは置いて行こうね」
と言われ、
「だめー、大事なお友だちやもの、それならピニーも残る」
とごねた。初めての抵抗だった。
パパの荷物は大事な研究の資料ばかりで置いていくわけにはいかない。
「私の荷物、服ばかりやから置いて行くよ」
プレビュー姉さんの荷物を持って行ったところで、のちにマリア様になったのだから役にたたなかった。
ところが、ピニーの縫いぐるみは男たちが押し入って来たとき、ピニーが見つからないよう、ピニーを隠し守ってくれたのだった。
「パパ、もう前の家に帰ってもいいんだよね」
「ああ、でも、プギー一度どんな様子か見て来てからやな」
了
KAC20235 🐷プギーの筋肉 オカン🐷 @magarikado
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