転送は受話器と共に！行こう、暇だから

どこにでもある電話ボックス。受話器を取るとそれは異世界へと転送される不思議な電話ボックスだった。
　そんなことを知らない大学生の祈里水分は退屈人だ。
　変わり映えのない世界に不満を抱いていた。そんな性だからこの男の知的好奇心は歯止めを知らない。
　どんな世界が待っているだろうか。どんな景色を見ることができるだろうか。
　それはこの電話ボックスだけが知っている。