紙の墓標は、存在価値を高らかに吼えた

ひとりの本屋が訪れた、破壊された洞窟。そこは唯一の同業者が紙殲部隊によって殺された場所だった。墓標代わりにした冊子に、本屋は思いをはせる。

思想統制でしょうか。本が存在を許されない世界が、フィクションではなく訪れそうで怖いです。
ぐちゃぐちゃにされた現場に、この世の危うさを感じます。

同時に――黙ってばかりではダメなのだという強い意志も伝わる作品でした。