告白は、桜並木で…

氷夜 シンリ

   初恋は桜並木で… 

 あれは、中学1年生の時だ。


同じクラスの佐神 尚知(さがみ なおさと)君との初めての出会いは桜並木だった。


 その桜を見ているなお君を好きになってしまった。


僕は、これまで誰も好きになったことがないというのに…。初恋だと気づくのにはあまり時間はかからなかった。


そして、中学1年生の時に同じクラスになった。それからの僕はなお君に話しかけて友達になることができたんだ。だから、いっぱい話しかけて好きなことを知っていくことにした。


そして同じ部活に入り、汗水たらしながら頑張ることできずなが深まったと感じている。


それに、なお君はいろんな女子から告白されているのにバッサリと断っているらしい。


…それならこの僕にもチャンスはあるよね。と感じてしまい授業中もなお君をずっと見てしまう。


その結果からか、勉強はからっきしなのだ。だってなお君を見るのに全集中風の呼吸だ。なぜなら、ドキドキするから。見るときも最近はこれを意識しないと過呼吸になりそうになる。


そしたら、保健室に直行になってしまう。なお君を見る時間が無くなってしまうのだ。だからこそ体調管理だけは、徹底的に整えたのだ。

なお君に会いたいがために…


そうして、月日は無慈悲にも過ぎ去ってしまう…


僕は、中学三年生になってしまった。僕は新たな問題に直結してしまったのだ…


皆もわかる通り僕は勉強を疎かにしてしまった。このままだとやばいと感じたので両親にお願いして、学習塾に入れてもらったのである。

目標は、なお君と同じ高校に入ることだ。そのために猛勉強を開始した。


なお君は。成績優秀なので高校の難易度は少し高い。

倍率もちょっとだけ高く落とされる人は十数人はいることだろう。


僕は、なお君と初めて出会った。あの桜並木で告白をしたいと思った。そのためには高校は同じじゃないといけない。気軽に会えなくなってしまうから…


受験日当日。僕は、落ち着いて試験に挑むことができた。なので、あとは結果次第だ。これで僕がこの高校に落ちれば隣の県の県立高校を受けるしかないのだ。

告白が成功したとしても、あまり会えなくて破局してしまうだろう。

なぜなら、なお君は文武両道でスポーツ推薦をもらって合格したのだ。

つまり、部活にも所属して学業と両立するのだ。だから僕が頑張るしかないのだ。


合格発表当日僕はドキドキしていた。インターネットに合格者の発表があるのだ。

そうして、ゆっくりと見ていくと


「あ!あった合格している。やった、やった、ヤッターマン」


どうやら、なお君と同じ高校に入ると本気になったおかげで合格するまでの学力になっていたようだった。ものすごく嬉しい。


同じ高校に合格したので告白を決意した。卒業式の終わった後で初めて出会ったあの桜並木で2人で会う約束をした。


運命の日当日…


卒業式を終え。2人で桜並木まで一緒に歩いていくそして2人はその道中終始無言だった。

桜並木に到着し。最初に言葉を発したのは勇気のようだ。


「なお君。僕はこの初めて会ったこの場所で桜を眺めている、なお君に一目ぼれしました。僕とつ…付き合ってください」


い…言えたもののすごく緊張した。なお君の反応はどうだろうか?


「…ふぁ!そうなんだ。お前なら付き合ってもいいよ、これからよろしくね」


そう真っ赤な顔をしながらそう言った。


え…え~いいの嬉しいけど好きな女の子はいなかったのかな?


「好きなことかいないの?本当に僕でいいのかな?」


不安になった僕は聞いてみた。


「言わせんな。お前のことを俺も好きになっちまいやがってな、でも同じ男であきらめていたが告白してくれたおかげだな。俺ならできないし、それにおめえのことが好きで女子の告白も断ってきたんだ」


僕は、その言葉に素直に嬉しくなった。


そうして付き合うことになった、勇気と尚知は一年に一回は恋が実ったこの桜並木に思いをはせるのであった。



    終わり








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