最終話 セイヤク/絢辻さんとふたりで下校

○通学路・夜

   #ふたりで下校している。足音がふたつだけ、あたりに響く。


「ずいぶん遅くなっちゃったわね。」

「誰のせいって……あなたのせいに決まってるじゃない。」

「だって楽しかったんですもの……。」


「(にやりと)くすぐられて身もだえする様が。」


「最高だったわ。あの発情期のインコみたいな鳴き声……ふふっ。」

「え? 《誰かに聞かれたかもしれない》って……。」

「そうね、あのまま続けてたら誰かに通報されてるわね。」


「今日のところは、抱きついてキスまででおあずけ。」

「それから先なんて、まだまだ早いわ。」

「そんなに急いじゃもったいないもの。」


「これからじっくり、時間をかけて、ね。」

「ま、そんな時間はないかもしれないけど。」

「(にやりと)あなたがあたしから逃げ出すかもしれないし。」


   #そんなことは絶対にない。ずっと君のそばにいる、という主人公。

   #思わず足を止める詞。ふたりの足音、止まる。


「もう一回言って。今の言葉。《ずっと君のそばにいる》って。」


   #それを復唱する主人公。

   #詞、最高の笑顔で。


「うん。わたしも、あなたのそばにいる。」

「そういえば最近やってなかったわね、復唱させるの。」

「ちゃんと調教するって意味ではいいかも……。」


「じゃあ『詞は裏表のない素敵な彼女です》はい復唱。」

「……うん、よくできました。」




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『ASMRボイスドラマ アマガミ Vol.6 絢辻詞編』(CV・名塚佳織、CV・佐藤利奈)

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【台本】ASMRボイスドラマ アマガミ Vol.6 絢辻詞編 監修・高山箕犀、田沢大典(シナリオ工房・月光)/ミミクル @mimicle_official

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