ぐちゃぐちゃな彼女たちの片付け方

葎屋敷

ぐちゃぐちゃな 彼女たちの片付け方

 ――なんだよ、光司、家に呼び出してまで話って。

 え、そろそろ身を固めたい?  ……そっか、いや分かってる。美里とだろ。ダチと妹みたいに思ってた幼馴染が結婚だなんて、複雑だけどな。あ、勘違いしないでくれ。美里とお前のことは応援して………え? なんだって? 美里とも結婚したいとは思ってるけど、まだ他も検討中? は? どういうこと?



 *



 ――よくわかった。光司、お前とは絶交だ。

 うるせぇ! 七股してたとか、よく恥ずかしげもなく言えたもんだな!? 俺は帰る! これ以上ここにいたら、お前のこと殺しちまいそうだ!


 ……ちっ、わかったよ。話は聞いてやる。ただし、後悔しても知らねぇぞ。


 で、ひとりに絞るって、具体的に誰にすんだよ。はあ? 選べなくて困ってる?

 …………帰る。あ、くそ、離せ! 泣きわめくな!


 わかった、もういい!  俺も覚悟決めた。美里を紹介したのは俺だからな。始末は付ける。

 で、七股って、美里以外の誰に手出したんだよ。

 ……はぁ。璃奈って美里の後輩だろ? それからバイト先の先輩後輩と、サークルの奴らと、……は!? 沙苗って美里のダチだろ、マジふざけんなよお前!


 ……で、このごちゃごちゃとした女性関係を整理して、結婚相手を選びたいのに決められない、てか? 何がごちゃごちゃだ。ドロドロが合わさって、最早ぐちゃぐちゃしてるわ。

 ……わかったって。仕方ねぇから教えてやる。そういう時はな、一番譲れない条件を考えんだよ。……あっそ、胸のデカさな。なら一番デカい奴にしろ。はい、これで話終わり! うるせぇ、今度こそ帰る。俺は忠告したぞ、クズ野郎。












 *















 ――美里か? ……気にすんなよ。これくらいやってやらねぇと、お前を幸せにしてやれなかった後悔が収まらねぇんだ。俺がやりたくてやってんだよ。

 ……ああ、後は任せてくれ。大丈夫、簡単さ。










 ――お前らがぐちゃぐちゃにした光司を、土の中に片付けちまえばいいだけなんだから。



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ぐちゃぐちゃな彼女たちの片付け方 葎屋敷 @Muguraya

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