第4話

商店街のお肉屋さんのマサくんは私に気があった。だっていつもお肉をおまけしてくれてた。一度デートに誘われたことがあったんだけど、その時は幸次とラブラブ真っ最中だったから、丁重にお断りした。今ならなびくのかな、私。でもマサくんにはそのあと2つ年下のかわいいお嫁さんが来た。そして、お肉のおまけはなくなった。


テレビは大きい方がいいよねと狭い部屋に似合わない40インチのテレビが届いた。何でもボーナスが出たらしい。本当にボーナスか問いただしたところ実はパチンコで大当たりしただけだった。「見たかったんだよね、サッカーの中継。大きいテレビで」そうなの?私はスタジアムで見たいけど。その頃はパチンコ通いに忙しく、休みの日も外でデートすることもなかった。せっかくの休みに家にいてもつまらなかったので、お気に入りの高台の公園に行った。町の1番外れにあって、長い階段を登るけど、町を眺められる景色はお気に入りだった。ボーッと景色を見ていたら夕方になって、夕日が落ちる頃に、お肉屋さんのマサくんがきた。そこにいたのはいつもの明るいお肉屋さんのマサくんじゃなかった。

「どうしたの??」「出てっちゃった、奥さん」

マサくんはどうして奥さんが出てっちゃったのかわからず途方にくれていた。それを見ていたら急に抱き締めたくなって、座ってる彼の頭を抱き締めてしまった。マサくんは泣いていた。辺りはもう陽は落ちて真っ暗になっていた。泣いているマサくんにキスをした。マサくんも答えてくれた。そのあとすぐに2人でホテルに行った。マサくんの一つ一つ全てが優しくて、私には全てが浸透するみたいだった。

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愛なんですが @kawaiimira

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