ユンちゃんのバイタリティで、一気に駆け切った物語です。冷静な友人視点が絶妙で、最初はユンちゃんにドン引きしても、いつの間にか友人(視点)として応援したくなります。恋の結末は、読んでからのお楽しみです。
好きな人ができた。その人を振り向かせるために、ありとあらゆる手段を講じる主人公。もはやストーカーなのだが、そんなことはおいておいて、運命の出会いすら手動で作り出すとかどういうこと。しかも最終的には、相手の好みの小説家になるところまで進んじゃう。ところが、好きな人は、別の作家を推していて……謎の疾走感、人類にはまだ早すぎる、というか真似できないスタイリッシュラブコメですわ!
好きな人のためにちょっと行き過ぎた努力をしてしまうそんな女性、ユンちゃんの物語。彼女の怒涛の勢いのまま突入していくハラハラドキドキのラストは、最後にあなたの心をふっと和らげてくれることでしょう。放置気味にでも抑えるところは抑えたツッコミをする『私』と、猪突猛進なユンちゃんの対比も素敵です。是非とも、もっと多くの方に読んでほしい作品です。皆さんご一読ください!