びっくりパズル本屋

第1話 びっくりパズル本屋

一

　俺は本屋を経営している。でも最近の出版不況で収益は右肩下がり……本当に問題だ。このままでは生活が……、うん？問題？……そうだ！俺は考えた。ここは一気に発想を変え問題を考えよう！そう、本屋で「パズル」を売り出して逆転しよう！

二

　そう、なんと言ってもびっくりするようなパズルが良い。ひと呼んで「びっくりパズル本屋」……なんと良い響きではないか！さあ、それではパズルのピースをどうするか決めなくては。

三

　一つ目のピースは大きめ……ダイヤモンドみたいな形にしよう。最初はある程度大きくないと、見栄えがしないからな。

四

　二つ目は……、もう少しだけ大きくしようかな。ただ縦に長くしよう。でもそれだけだと面白くないので横にも長くしよう。うん？ちょっと大きくなり過ぎたかな？

五

　三つ目はもっと小さくしよう。そう、ちょうど二つ目の横長のパズルの下に置けるくらいが良い。できるだけ小さい方が、パズルとしても難しいからな。

六

　四つ目も小さめにしよう。二つ目と三つ目の左におけるようにしたいかな。三つ目よりは大きくしたいが……、そこまで大きくしてもバランスが悪いだろう。

七

　さあ、これでパズルは完成……、と思ったがちょっとマズイ。一番小さなパズルをもう一つ用意しよう。そしてパズル全体の下の方に配置しよう。よし、これで完成だ！何せこのピースを加えておかないと、【そこに住んでる人に申し訳ないからな！】

八

　うん？何のパズルか分かってしまった？……では当ててみてください。なるほどなるほど。【日本地図】のパズル？……それは半分正解ですが、半分は不正解だね。だってアナタ、その日本地図、今見ましたか？

【この画面上に、日本地図なんてあります？】

　正解は、【日本地図のパズルを作るこの「パズル」のような小説】です！これで俺は一発逆転！さあ、一気に売り出すぞ！　

　（島しょ部にお住まいの方はすみません）

　（終）