第58話 らいかんさんフォーエバー( ̄▽ ̄)ゞ
こんばんわ。月がきれいな夜ですね。
あ……やばい満月じゃないですか!?
わたし月の力を蓄えて、人間になれるって知ってました?
え? 知らない?
ですよねね~~。最初の1話かなんかで書いたんですけど、粉物も『今』思い出しましたからね!?
思えば、マリダお婆ちゃんと黒猫の世界のお話で、最後にわたしがキーライカンスロープだったというお話が公開された時点で、粉物から託された使命は完遂されていたりするのですよね。
それでも、粉物の思い付きを形にするだけのお話というもうひとつの使命に、顔を出してくれた沢山のコメントをくれたフレンズに感謝を込めながら、そのコメントを話に反映させながら、この世界を、エリクサーの傘になりたっているバランスを、しっかりと守ることが出来たのは、そんな皆さんのお陰だったとらいかん感動しています。
いろいろあったけど、コラボもあったし。
桜とチェリー祭りにも参加できたし。
玉ねぎおばと前回もりた的なずっきゅんばっきゅんもしたしで。
わたくしらいかんは、感無量でございます。
―――え? 急に新しい話書いて、終わるみたいな展開ですって?
何言ってるんですか? らいかんさん『永遠』って書いてあるじゃないですか!
ばかなんですか? アナリ―なんですか? 三歩歩いたんですか?
んこ茶飲ましますヨ?
てへぺろ(/・ω・)/がおおお
◇
「ただいま~マリダお婆ちゃん。」
マリダお婆ちゃんの家の玄関を軽快にわたしは開けます。
「おやおやらいかんさん久しぶりね!?」
マリダお婆ちゃんは、何時もの優しい笑顔でわたしを迎えます。
「これ、桜アニマルの玉子各種です。桜アニマル編見ると食べたくなくなると思いますので、コケッコーの亜種くらいに思って食べてください。」
「まぁまぁ……貴重な玉子ってことね!?」
「そうですそうです!」
「そうそう……昨日ね、あっちのツブちゃんがね、新しい飼い主は見つからなかったけど、下僕を手に入れたって耳栓通信が来たの!!」
「うわぁ……それは、その方難儀ですね……。」
「でねでね……」
マリダお婆ちゃんは嬉しそうに、少し懐かしそうに話を続けます。
そのお話を聞くのがわたしも幸せで……
普通の会話が落ち着いて……
目をじっと閉じます。
閉じた瞼に浮かんでくるのは、変態、変態、ひとつ飛ばしてまた変態……。
―――この話、まともな奴が出てきたためしがねぇ( ゚Д゚)くわ!!!
歩けば忘れるウマシカに、食い物に目が眩むボケ老人エルフ。
鼻水戦士長に狂ったアフロ。
大精霊もあれだし……国王もあれすぎて話に出さなかったし……。
あー、兄貴もいましたね。思い出すのが労力の無駄です。
そして、ヒロインは残念でん子。
本当に、マリダお婆ちゃんだけが普通でまともな人でした。
え? だから何で終わるみたいな展開になってるかすって?
だから、「フォーエバー」だって言ってるじゃないですか!?
『これで、ここでのお話は終わりですよ。』
これも、一応粉物の親心です。
何かの形で終わらせないと一生蜜柑🍊(げふん……未完ですからね!?
✿
そんな話をしていたら、マリダさんの耳栓通信がルルルと鳴ります。
最後にこのシーンをお届けして終わるとしましょうか。
「あら、うんーうんうんー。そうなのね、あの日の話を今のツブちゃんの……、えーえー、分かったわ。ありがとねマスターさん。」
その通信が切れたとき、マリダお婆ちゃんの目が本当に慈しみに満ちた目となります。
暫くは無言のマリダお婆ちゃん。
そして、耳栓での会話に再び耳を傾け、何分でしょうか、何時間でしょうか、聞き入っています。
そして、息をす~と吐くと、
「こんにちは。このタイミングでご挨拶……ですみませんね。」
とボソリと耳栓を通じて話しかけました。
「あら、気が付いていたのね。」「まぁ、ウフフフフ。」
話す声が弾みだし、わたしはあの生意気な黒猫の今の主人……いえ下僕でしたか? が、マリダお婆ちゃんのお眼鏡にかなった人物であったことを悟ります。
すると、そのマスターというのの計らいなのか、わたしにも声が聞こえるようになります。スピーカーフォン機能的なやつです。
そこから聞こえる聞きたくもない『にょ』!
「ばぁちゃん。その後あの『くそ狼』は、良くしてくれてるかにょ?」
このくそ猫……。
「はい? 失礼ですね。粒猫。わたしが、マリダさんに酷いことをする訳がないじゃないですか!」
わたしは、その声にそう答えます。
そんな会話はわいわいと続き、粒猫の下僕に下僕の世界……『地球という異世界』の話を少し話してあげたその瞬間―――その下僕は言葉を失い、そして、わたしに聞いてきました。
「えっと、らいかんさん? あなたは一体何者なのですか?」
と。
だから、わたしはこう答えます。
「え? わたしですか? 私はこちらの、あなた達から見て『異世界』の冒険者ですよ! ランク最低ですけれど。;; あ、でも。わたし獣型モンスターで初めての『冒険者』なのですよ! えっへん!」
たてがみをぴんとはって、自慢をするように、神々しく胸を張るわたし。
「獣型の「モンスター」なのに、お話が出来て『冒険者』なんですか?」
あら、この糞猫の下僕のこの声、フフフ驚いていますね!?
ならば! と、わたしは髭もぴ~んと張って言います。
―――ええ、モンスターですよ。
だって、『わたしライカンスロープなので』!!」(ドヤァッ!)
参考シーン
https://kakuyomu.jp/works/16817330653664512844/episodes/16817330663484353393
◇
これが、本当のわたしの日常。
冒険者がわたしのレベルに追いつけず、無理難題でランクを上げれないこの職業ですが、「人」並みの生活が出来ます。
その隣には、優しいお婆ちゃんが居ます。
女神ちゃんに頼まれた慈悲深い方です。
この方が命ある限りは、このライフスタイルを楽しみたいなとわたしは思っています。
だから、あんな変態達とは、さっさとおさらばして帰ってきたのです( ゚Д゚)!
◇ ◇ ◇
耳栓話が終わり、マリダお婆ちゃんと談話を楽しんでいると……
トントン、トントン―――。
ひののにとん(´・ω・`)? ←🚚
いえ、マリダ邸の扉をたたく音がします(しろめ
「あの~、く……草むしりをしに来ました。」
あー、この声。
もう少しこの時間を堪能したかったのですけどね……。
マリダお婆ちゃんが、笑顔で「開けてあげなさい」と言ってきます。
しかたないですね……。
わたしは、大きく溜息をついて扉を開けます。
家には美味しそうなオムレットの香りが漂っています。
「ぐうううう」その残念なん子は、玄関に一歩入ったその瞬間に腹を鳴らします。
「まぁ」と笑う老婆。「えへへ」と言うん子。
不機嫌そうな顔をするわたし。
そうですね。
これも、まぁ、、
わたしの日常のひとつであったとしても……それはそれで……。
―――――よくないわ( ゚Д゚)!!!!
そんな日常の話。
~らいかんさんが逝く。逝かずにおしまい!~
らいかんさんが逝く! 左手でクレープ @Egg774
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