あとがき
このエッセイはKAC2023のマラソンのため、一か月連続更新を目指して書き始めたものだ。
しかし現在は4月11日。途中一週間近く飛んで、先日の週末も更新をお休みしていた。
何があったのかは、これを読んだ方や私の日頃の体調などをご存知の方には分かるかもしれない。無理がたたって体調を崩したのだ。
手術の後、いつも通っている心療内科の先生には一か月くらい休むように言われていた。しかし早く日常に戻りたかった私は、一週間で実家を離れ、結婚生活へ復帰した。
これが良くなかったらしい。
そもそも私が夫と出会ったのは、2022年の5月の終わりだ。県外に住む彼と付き合うために、それまで家からほとんど出なかった私が、突然動くようになったのだ。それからまだ1年も経っていない。
だというのに歯科に通い、慣れない料理を覚え、手術のための検査などに通い、病院をはしご。合間に引っ越しもし、結婚式の代わりの食事会もし、県外へ何度も行ったり来たり。そして最後は手術だ。こうして書いてみると、身も心も休まる時がなかったと改めて分かる。
それでどうなったかと言うと、だいたいご想像の通り。
今思うとものすごく申し訳ないのだが、夫の前で泣いたり怒ったり、あらぬことを口走ったりと、心のバランスをひどく崩してしまった。
自力ではどうにもならず、通っていた心療内科に相談し、今は実家で過ごしている。
一か月は休むように、とにかくゆっくりするようにという話だ。そうして今は、少しずつ落ち着きを取り戻している。
私は未だに、自分の限界との付き合い方が上手くないのだ。というか、夢中になると休息を忘れるのは、生まれついての性格なのかも知れない。
これからも夫には迷惑をかけるかもしれないし、また病気が再発しないとも限らない。まだまだ夫婦としても、人としても未熟な私たちは、そのたびに大変な思いをするかも知れない。
けれど夫と出会ってからこれまで、支えてくれた人、助けようとしてくれた人、実際に一番の危機を止めてくれた人にまで出会っている。そして私にはもちろん、夫がいる。一人ではないのだ。孤独に不安を抱えていた以前とは違う。
それに何より、こんな私でも結婚はできたし、苦手の克服も少しはできた。大変な時期にこそ、何事もないかのように踏ん張ってこられた。
だからもう、自分を無力だと思うのはやめようと思う。休息が必要な時は休めるように、頑張ったねと自分をほめてあげられるようにならねば、と思う。
と言って、すぐできるかと言えばそれも難しいけれど。
急がず焦らず、でもできるだけ早く、そうなれるように頑張っていこうと思う。
コロナ下で結婚し手術を受ける話 しらす @toki_t
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