第7話



時は立ち放課後



この時の俺は入学式の時とは違い

気持ちは妙に落ち着いていた



あの時は相手が龍也だったからか

それとも今はこいつらがいるからか

理由は定かではない



「おい、じゃあ行くぞ、案内するからついてこい」



俺たちは龍也に案内され

2年生達の溜まり場まで来ていた。



学校近くの廃墟となった倉庫だった



「おーい!こっちから来てやったぞ!」



龍也が呼びかけると、倉庫内から

二年生達がぞろぞろでてくる



そのうちの2人は顔がパンパンに膨れ上がり頭に包帯を巻いている



こいつやりすぎだろとも思ったが

まあ因果応報か



「お前らいい度胸だな、で、そいつら誰だよ」



二年生のうち1人が司と山口を指差して問う



「、、、連れだよばかやろー」



龍也が質問に答えるが

実は恥ずかしかったのか

顔が赤みがかってる気がする



ただの気のせいかもしれないが、



自分が言った言葉の羞恥心を

掻き消す為か否かその点は定かではなかったが龍也は怒鳴り声をあげながら

先輩達に駆け出す



それを合図に乱闘が始まる




そこから先は語るまでもない




一瞬で終わったのだ



龍也は言わずもがな

司と山口もかなりの強さだった



今回の一件を一言感想を

しいて言うならば



龍也に関しては入学式の日

喧嘩しなくてよかったと心の底から

思ったぐらいだ



それに関しては邪魔をしてくれた

地面に突っ伏している2年生達に

感謝するべき点かもしれない









俺たちの間に友情が生まれたのは

やはりその一件があってからだった









「なつかしいな」



ドラマのワンシーンかのように

過去の余韻に浸りながら俺は

ベランダで煙草をふかしながら

星を眺める



ふと夜風の肌寒さと

余韻に浸る自分に対する

恥ずかしさから俺は煙草を消し

急ぎ自室に戻る



「寝るか」



冷房をかける為リモコンを手に取るが

先程の夜風の肌寒さを思い出し

今日はベランダを開け網戸を閉め寝る事にした



鈴虫の鳴き声と共に俺は眠りに落ちた



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

夢のパズルピース イロゴム @irogom

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ