悲しみの風俗嬢
宇田川ルキ
生きづらい
なぜ、働くのか
生きるためなのか
家族のためなのか
幸せのためなのか
そんなのわからない
それでも必要なものがある
金、マネー
住民税、所得税、社会保険料…
食事をするのにも、お風呂に入るのにも
何をするのにもお金は発生する
お金をかけたくないのなら死ぬしかない
本当に何のために生きるんだ
大失恋をし、転職した先で仕事に行けなくなり
心療内科通い、生きていく日々
何のために何のために何のために
生きるんだ
死にたいのに死ねない
死ぬのが怖い
臆病な自分
金をかけたくないのなら死ぬしかない
笑顔が自分の武器
ぜんぜん笑えない
だから探した
笑える仕事、風俗嬢
一度経験していた
楽しかった仕事
だから面接はない
当時の名前新しい子が使ってる
そんなの知ってた
戻りたかったから全部知ってる
エステのお店も作って合併させたこと
あの時から口コミが多いことも
私は新しい名前を決める
まな として
なぜか浮かんだその名前
黒髪じゃなければ
似ている有名人の名前
風俗はいい
その時だけは忘れられる
過去の私も今の私も
新たな人格、まな
時々悲しくなる
何やっているんだろうと
我に返ると苦しくなる
せっかく薬なくてもやれていたのに
本当に嫌になる
人生が
環境が
過去が
未来が
何のために
何のために
何のために
生きるのか
誰も教えてくれない
それが世の中
個性を失い
協調性を持ち
空気をよみ
ストレスを発散させ
いかに人をだまし
搾取され続け
人をコントロールする
それが世の中
とても生きづらい
生きづらい
生きづらい
もう死にたいのに
死ねない
そんな世の中
悲しみの風俗嬢 宇田川ルキ @RUKI3939
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます