赤の狂気

龍玄

欲しい「もの」が手に入る狂気

 全寮制の大人しく問題も起こさない大学生の胡弓君が忽然と姿を消した。監視カメラが行き届いた場所でだ。家族や警察が学校周辺を隈なく探したが見つからなかった。そして数ヶ月後、構内の穀物倉庫で白骨化した状態で見つかった。警察は自殺として処理した。なぜ白骨化で見つかったかは、賢明な皆さんならもうお気づきだろう。

 胡弓君が見つかった場所は家族らが捜索した場所だった。胡弓君の失踪は学校でも広まっていた。にも拘わらず見つからないでいた。警察は雑木林で首を吊り、白骨化の過程で地面に落下し、落ち葉などが覆い、発見されなかった、と発表。如何にも摩訶不思議な事件だ。遺体発見後、臓器売買の犠牲者になったのではとの噂が広がった。すると警察は調査すると明言し、「胡弓君が所持していた食事カードを探すため」とブルトーザーで倉庫に入り、破壊した。証拠隠滅としか考えられない事だった。


 胡弓君が失踪する前、中酷強酸党の高官が移植手術が必要な山に侵されていた。血液が特殊であり、マッチングする臓器が見当たらなかった。

 強酸党は、2009年より積極的に臓器提供の素晴らしさを学生に説いていた。さらに学生たちの健康診断にも力を入れ、データ化していた。珍しい血液型の高官の臓器移植手術は成功。奇しくも胡弓君の血液型と一致していた。人民は強酸党員の為にあると明言した毛沢東の言葉が思い出された。

 胡弓君が失踪した日あたりで14歳の少年・李俊君、福州の15歳少女・王指尖、13歳の少女・獏著善が失踪していた。同時に胡弓君の失踪の解明に動いて居たセルフメディアの利善意も失踪していた。

 利善意は帰宅途中で姿を消した。妻に電話が掛かってきた。利善意の車は高速道路の下沙大橋で見つかった。エンジンを切らずにハザードランプが点灯した状態で。パソコンや身分証明書・銀行カードは車中にあったが携帯電話だけが見つからなかった。車のドライブレコーダーのメッセージが何者かの手によって上書きされていた。監視カメラには利善意が交通事故を起こしていないことを示していた。しかし、唯一、偶然なのか車が停車していた場所はカメラの死角にあった。

 それからまもなくし、貴州省にある家の前で遊んでいた幼児三人が失踪する事件が起きた。

 驚愕の事件が明るみに出た。廃墟となった防空壕(空襲シェルター)から多くの子供の遺体が薬液に漬けられ発見され、周辺にも子供の骨が見つかった。児童移植業界による摘出現場ではと疑われた。

 上海交通大学仁斎病院は小児肝移植の特別な技術を持っており、10年連続で中酷国内第一位となっていた。2011年以降、中酷の肝臓移植件数は11年連続で最多となり、子供に行われた肝臓移植の件数は9年連続で世界最多を記録していた。上海交通大学仁斎病院は2006年10月から小児肝移植から行い、2017年8月に1000例目、2019年10月に2000例目、2022年10月に3000例目に突入。

 最初の1000例目までは11年かかったが今では3年で達成。小児肝移植が激増している。誇らしげに語る奇妙なニュースが新型ウイルスで名の知れた武漢市政府から発表された。2022年11月11日、武漢享和病院は世界で初めて三人の子供の心臓移植を同じ日に完了した、と。三人の子供…。

 偶然にも異なる省の三人の子供、12歳、11歳、4歳が心臓病を患い、武漢享和病院を訪れた。同病院は7時間で三回の心臓移植を完了させた。

 輸送中の冷虚血時間は平均330分で、三人の子供がほぼ同時にレシピエント(移植を受ける患者)の心臓との適合が成功するギリギリのタイミングで亡くなる奇跡。臓器移植の分野では臓器の調達は困難を極めるのが現状。他国では何年も待たなければならない。

 臓器移植には、「温虚血時間」と「冷虚血時間」がある。温虚血はドナーの心臓が停止してから臓器を取り出し、冷保存液を臓器に流し込む、この間が最も臓器に深刻なダメージを与える。

 生体臓器摘出に関する追査国際の調査報告では、2004年から2007年にかけて人民解放軍第二砲兵相互病院で行われた肝臓提供103例では温虚血時間は0~5分。上海第二軍医大学張横病院では2001年~2004年にかけて行われた240例の温虚血時間は0~8分と記されていた。また、中華肝胆外科雑誌の2016年8号の医学論文によると2007年8月から2015年12月まで76人の子供に対し、腹部臓器摘出手術を実施した際の温虚血時間は約3分だとも記されていた。必要な物を必要な時に。まさに臓器を欲している患者のすぐ隣で生体から臓器を摘出し、移植。そうでなければ説明がつきにくい報告を誇らしげに行う処が中酷の狂気だ。成功例に躍起になりその過程の悍ましさを払拭する。腹が空いたら畑から野菜を収穫して食べる、その程度の認識だろう。

 温虚血時間が短ければ短い程、生体移植の疑いが濃厚になるにも関わらずにだ。

 提供者に薬か衝撃を与え、生きている内にメスを持ち、心臓が止まる寸前に手術を開始し、すぐさま臓器を摘出し、患者に与える。摘出手術の時間を考えれば、右から左にの行動パターンしかしか有り得ない。臓器摘出時、心臓の鼓動と血液が流れている脳死状態か生きている人から臓器を摘出するしか、温虚血時間は0分などあり得ないし、摘出される人体が都合よく表れるのも国際的に見ても摩訶不思議な事だと言える。

 冷虚血時間は、臓器が提供者の体から離れた後、被提供者の体に移植されるまでの臓器鮮度の有効な時間。腎臓で約24時間、肝臓で約12時間、肺で約8~12時間、心臓で約6~8時間とされる。

 臓器保存して搬送する方法には大別して2種類ある。抑制剤を用いて臓器の代謝を最小限にする純粋冷却。機械的灌流を用いて臓器を体内の代謝とほぼ同じ状態に保つ方法だ。臓器保存液に必要な条件を満たす多くの要素が含まれる画期的な組成である「UW液」を用いることで保存時間を延長できろ。中酷が特許を持つ「臓器収納ボックス」では4℃程度の低温で72時間以上の保存を可能にした。

 追査国際の調査報告には驚くキャンペーンも報告されていた。

2017年6月1日~30日の間、吉林ラジオと吉林大学病院肝臓移植センターが共同で行った先着10名の子供向けに肝臓移植無料というものだ。さらに調査では肝臓の配給源が十分にあり移植が容易であることが明らかにされた。

 余りある肝臓?子供の臓器の供給源は?さらにはキャンペーンんを行ってまで普及をさせなければならないのか?組織・個人での子供の誘拐が頻発している。誘拐した子供の数とレシピエントの数が合わなくなってきた証ではないのか。身震い必死。

 児童移植産業の発展と児童失踪事件の増加。これが何を意味するかは容易に想像がつくのではないか。

 衛生部によって全軍臓器移植センターという第309病院臓器移植センターの医療総収入のデータがある。2006年の3000万元から2010年には2憶3000万元に。第三軍医科大大窪病院では3600万元から9憶元超えになっている。如何に頻繁に臓器移植がなされたが分かる。名もない犠牲者の数が売り上げを支えている。

 ドナーも弾圧された法輪功学習者から一般成人・大学生・中高生・子供へと拡大していることを容易に推察させるものだ。

 強酸党による法輪功学習者からの生体移植は世間に明らかになったが人民の多くは他人事と政府を恐れ、強酸党批判の広がりを見せなかった。これをいいことに強酸党は、健康診断を名目に人民のデータ収集に走った。そこには、教育・医療・公安・政府関係者・民間企業家・反社集団・人身売買業者など利害関係の連鎖も絡み合っている。ドナーとして適した人物はいつ失踪するかわからない。民衆は我が身の危険と悟り始めている。しかし、政府を崩壊させる手段を知らない、知らされていない。誤った中強に都合のいい歴史と教えによって。

 帰省したい大学生が起こした「白紙デモ」。医療保険の減額を強いやら武漢で起きた高齢者による「白髪デモ」。いずれも先導者がいない。お題目もない。改革を行う者としては乳児か幼児。

先導者が仮に現れても香港の時のように逮捕され鎮圧される。強酸党の崩壊は内部から起こる事は残念だがないと断言できる。世界が幾ら闘争の外側で騒いでも無意味だ。

 今、米国の共和党と民主党の内部からの中酷批判によって、中酷を追い詰めるしかない。日々の生活に困窮して初めて民衆は気づく。しかし、これもロシアや北朝鮮を見れば分かるように強酸主義国では陽の目を見ないのが現実だ。強酸主義を崩壊させるには外圧しかない。相手がミスを犯すように仕向け、暴発を待つ。それしかない。南京大虐殺の時のように痴呆の日本が助け舟をだすような事は絶対に避けなければならない。と言っても人は金で動く。はてさて、どうなることやら、注視して声を上げるときは躊躇わず上げる、それしか国民には手立てがない。

 最後にマスゴミを信じてはいけない。日本の臓器移植のNPO法人が逮捕され、公金を私物化するNPO法人がある現代でも問題にせず、芸能人のスキャンダルかグルメしか報道しないメディアは、日本人を痴呆化させる機関以外何者でもない。立派なNPO法人は粛々と目的を遂行されている。公金を吸い上げ、私物化するNPO法人は声を荒げる。声を上げた者が論理的か否かを見極める力は個人で身に付けるしかないと考える。

 

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赤の狂気 龍玄 @amuro117ryugen

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