大人BL「カフェロマーノ」~Men's Love~

欠け月

第1話 カフェ・ロマーノ ~Men's Love~


月城 康介(つきしろこうすけ) 

32歳 身長187cm

体形 かなり仕上がってる短距離選手系 

会社員 IT系の会社 リサーチャー


一ノ瀬 幸弥(いちのせゆきや)

32歳 身長179cm

体形 瘦せ型 サッカー選手タイプ 

商社営業職


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康介

「で?なんで俺との約束があるのに、飲み会断れなかったの?

しかも、結構出来上がってるし」


幸弥

(軽く、酔っているので、少しご機嫌に)

「えー、だって可愛い部下からのお誘い、迂回できないでしょ?

それに、僕、軍資金出す役割だから(小さく笑う)

一層、断れないよね」


康介

「ふぅん(諦めたように、小さなため息)それじゃ、仕方ないけど、連絡入れるくらい出来ただろ? いつも、遅くなる時は連絡して欲しいって言ってくるのは、君の方なんだぜ」


幸弥

「あー、冷たい言い方だな。 君、とか言っちゃって。

 なんで、幸弥って言ってくれないの?

 僕、今、いじめられてる?」


康介

「イジメていいんだったら、もっと激しく泣かせてやるよ。

それに、酔っ払いは、どうせ明日あしたには全部忘れてるから、

イジメ甲斐がないんだよ」


幸弥

「へぇ、じゃ、もう少し優しく介抱してよ。

ネクタイ、苦しいんだけど」


康介

「ネクタイもワイシャツも緩めてやるけど、脱がしてはやらないからな。

 今日の約束を忘れてる奴に、これ以上のサービスはお断りだ!後で、別料金請求

 するから」

(言葉とは裏腹に、イチャイチャと、これ以上ないくらい優しく言いながら、ネクタイを緩めワイシャツの第二ボタンまで外す)


幸弥

(非常に愉快そうに、笑いながら)

「あはははは と言いながら結局、払ってくれるのは、いつも康介の方だろう?

(とろけそうなくらい、甘ったるく)僕が、いくら払ったら、どんなサービスしてくれるの? ん?」


康介

「100円で、お姫様抱っこだな」


幸弥

「やっすいなぁ。バーゲンセール中? じゃ、500円出すから、ソファーとベッドを行ったり来たりしてくれる?」


康介

「俺が、もう100円出して、ソファーに戻してやるよ。ったく、酔ってる時だけ、上手に甘えてきやがって。明日、新しいアパート探しに行くから、今日は、鍋つつきながら候補の部屋、もう一度スクリーニングにかけようって言ってただろう。大体な、一緒に住もうって言ってきたのも幸弥の方なんだぜ。それを・・・・


幸弥

(康介の唇に、指を当てて遮りながら)

「わかってる。ごめんて。・・・・ご め ん。

 ね、ところで、いつベルト外してくれるの?」


康介

「外さないよ。今俺、結構イラついてるし、我慢できそうにないから、欲望の奴隷になりそうなんだよ! ハァ(小さく息をついて、心を整える)  

だけど、喧嘩を肉体の快楽で誤魔化すのは、最低だろう? だから、我慢して今日は紳士的に帰るよ」


幸弥

「こんな遅い時間なのに?」


康介

「誰のせいで、遅くなったんだよ」


幸弥

「僕のせいだよ。でも、僕はその最低ってやつを、味わいたい気分なんだけどね」


康介

(小さい声で、つぶやく)「ったく、煽りやがって」


幸弥

「ん?なんだって?」


康介

「くっそ可愛いなって、言ったんだよ」


幸弥(幸弥、嬉しそうに笑う) 

「ハハハ  一緒に住み出したら、毎日が、こんななのかな。

 僕、康介に溺れて、ダメになってしまいそうだな」


康介

「今でも十分、ダメになってるだろ」


幸弥

「確かに」


康介

 (小声で呟く)「俺の方が幸弥に溺れて、冷静じゃいられないんだっての。天然の人たらしは、可愛さの破壊力が凶暴なんだよ。アクセルとブレーキを同時に全力で踏んでる俺の身にもなってみろって」


幸弥

「聞こえてるよ。えへへ。ありがと」


(康介、幸弥のネクタイを外し、服を脱がせ、軽く抱きあげてベッドルームへ運び込む音が聞こえる)



以上のショート劇を、spoonアプリで音声化しております。

お時間の或る時にでもお聞きいただけると嬉しく思います。

(spoonアプリキャストURL)

https://www.spooncast.net/jp/cast/4970839

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