太陽と月、付かず離れず照らし合う夢を抱きながら

現代ファンタジー。
暖かくも物悲しい。
タイトルが印象的。

無月は太陽が登っている時間、有月は太陽が沈んでいる時間しか起きていられない一卵性双生児の物語。

独特な世界を生きている二人の説明が多いので、主観が少なく感じられるものの、わからないことがわかっていく過程に、興味が引かれるし、ある種の感動を覚える。

どうして日食のタイミングを選んだのだろう。
夜に行うことも出来たけれど、勝手にいなくなっては姉を悲しませてしまうから。姉に見えるところでする必要があったのかもしれない。

料理はしないとあったのに、ラストでは大量の調味料とコーヒーはある。
ケトルや以前、海外に旅行した時に買った骨董品のドリッパー、マグがある。
有月がいなくなってから歳月が経過したことを表している。
説明ではなく情景描写で伝える書き方が良い。