第2話先輩の考え

ぼうっと、していたら肩を叩かれた。


「佐久間!!」


え?あ……ヤバい聞いてなかった。



「な…何?」


あれから僕は、考え事が増えた。



「お前なんかあった?」



ギクリとしたが、「なんでもないよ」と必死に答える。



はぁ……どうして僕なんかを助けたんだろう。と思っていると、ちょうど先輩が出てきた。



「あ…」



先輩も僕に気づいたのか、手を振り返してくれる。



僕もそれにつられ、手を振り返す。



僕は気がついたら、先輩に話かけていた。



「あの!先輩…どうしてあの日僕を…」


助けたんですか?って聞く前に、先輩が答えた。



「倒れてたら、運ぶ。それだけ。それと放置して悪化しても良くないから。」


ただ、単純な答えが返って来た。



ポカンとしてしまった。



もっとちゃんとした答えが来ると思っていたからだ。



自由な人だなぁ…とそう感じた。



その日のうちに、先輩とTwitterとInstagramを交換した。




交換した事を忘れていた僕は、Twitterに【ADHDの薬飲み始めた。】とツイートをする。



ピコン!



LINEの着信音がなった。



先輩からだった。



【ツイート見たけど、どうした?】



あ……そうだった。交換してたんだ。



とりあいず説明しなきゃと思い、事情を説明する。



【実は、心療内科でADHDの傾向あるって言われて飲んでます。】



【そうなん?】


【俺の友達にも居るから、大丈夫だよ】と返ってきた。


【へぇ〜!知らなかったです。】



【なんというか、そういう人達ってすごいよね。普通の人とは違う人生歩んで、羨ましい。】


【そういう風に考えたこと無かった…】



【あと、ヒーローって思いな。ヒーローって困難多いじゃん。だからそういう人たちも多いけど、困難が多いから、ヒーローになれる!?的な感じで思っときゃ大丈夫だよ】



【ありがとうございます!!!】




こうして僕はヒーローとなったのだ。

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僕がヒーローとなった日 辻本 寧緒 @Neo0708

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