違和感

今日の海は荒れ狂っている。そんな海を見ながらまた僕は家に入る。でもそこに少年はいなかった。窓の外をふとみると、荒れ狂う海に一筋の光が差していた。その下に少年はいた。そのとき、雷が、おちた、、、



「だめだー!!!」

なんという悪い目覚めだ。背中には冷や汗が流れている。時計を見るといつも起きる時間の2時間も早かった。もう寝れそうもないのでリビングにいくと誰もまだ起きていなかった。水を飲んで一息つく。今日の夢は何だったのだろう。いつも思い出せない光景が頭の中に流れてる。ひとり思案していると母さんが起きてきた。

「あらどうしたの?まだ寝ててもいいのよ?」

そんな事を言われても寝れないのだから仕方ない。代わりに着替えを済ませることにした。着替え終わりリビングにいくと母さんは弁当を作っていた。匂い的に今日は唐揚げのようだ。ふと、思ったので母さんに聞いてみた。

「なあ母さん。海、行ったことあるっけ?」

「ないわね。なに突然。行きたいの?」

「いや。」

それはそうだ。僕たちは生まれてからここ海無し県から出たことがないのだから。しかし、僕は今日の、いや、これまでの夢がずっと現実であったかのように突然感じた。そうやってまたひとり考えていると妹が起きてきて僕にこういった。

「お兄ちゃん。顔、きもいよ?」


「おはよおおおおおおおお!!!」

今日もまた元気な声が聞こえてくる。でも、今日はその笑顔を見ても元気にはなれなかった。

「どした?」

「大丈夫。寝不足なだけだ。」

そう、言い訳をしてその場を逃れる。今日は何かがずっと気に掛かっている。でも、それが何なのか考えても考えてもわからなかった。--

「おーい。大丈夫か?お前朝から変だぞ。」

そう言われて、もう授業が終わっていることに気づいた。これ以上友達に迷惑はかけられないと思い、早く帰る準備を始めた。何かを伝えるかのように突然雨が降りだした。


家に着いた時には雨はやんでいた。通り雨だたようだ。いつものように着替えずにベットに寝転がった。そうやっているといつの間にか僕はスマホで夢の海を探していた。なぜか僕は絶対にあると確信していた。岩手県浄土ヶ浜、静岡県白浜海岸、鹿児島県百合ヶ浜、、、そして、僕は見つけたんだ。






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