ろくでなしブルース

留学先で知り合い、内助の功をしめしてくれたやさしい女性を捨てる。
実はそれだけのはなしです。
後日談として、べつの短編がありますが、来日してきてくれた彼女をすげなく捨てます。
非道といえば非道ですし、非情といえば非情ですよね。
ただ、文学とはそういうロクデナシを描くもの、とはいえます。
時代の、その地位の、などもありましょうし。
森鴎外の人間性でもありましょうしね。
現在の日本語文章が作りなされる直前の作品、という意味でも、おもしろいのではないでしょうか。
私は、あまり好きとはいい難いですが。