因習にしても陽気にしても度が過ぎる!

 とある南の島を訪れたあなたに、住人であるケイジさんが優しく島の案内をしてくれるお話。

 語りかけのような形式で書かれた、現代もののホラーです。
 一見明るく陽気な南の島のようでいて、しかし伊達に「因習」と名乗っている訳ではなく、裏では密かに危険な儀式が行われている……のですけれど。

 それにしては、というか、それにしても、というか。
 とにかくケイジさんのテンションが高すぎるのがおかしいお話。
 常時ハッピーな方へと振り切れっぱなしなんだもの……。

 ちょっとネタバレ気味の感想になってしまうのですけれど、最終盤の展開が好きです。
 重要な儀式のはずなのに、なんかもうそれすらおぼつかなくなっちゃってる感じ。
 住人全員適当すぎる!

 突き抜け具合が楽しいお話でした。