メシウマなせどり屋

『他人の不幸は蜜の味』とはよく聞きますが、昨今のSNS最盛期に至ってはまさにその通りで。

今作は自身も散々不幸な目に遭いながらも、とある事件でそれに商売の可能性を見出した女性の話。

淡々と繰り広げられる関西弁での会話はある意味でシュールで、またある意味で小気味よく。

そんな、他人の不幸話を仕入れ転売する主人公が今回出遭うメシウマ話は……


幸・不幸の尺度や、見方の違いや受け取り方など、『見直してみれば』『思い返せば』といった、ほんの少しの違いで価値観が変わる。

そんな一人の人間の心の変わる瞬間が、綺麗に描かれた作品です。