第34話
「行くか」
水着を着てるから視線を集めてナンパしようとするやからがいるが、式神を召喚して睨ませている。そのお陰かナンパを実際にやるやつはいない。まぁ相当な霊圧を加えてるからな。誰も近寄って来れないんだろう。これを乗り越えられるのは陰陽師くらいだが、そう簡単に見つかることはない。
「そうだね、楽しみだなー。これ乗ろうよ」
2人乗り用のイルカだった。これ波が来たらバランスとるの難しくね?まぁ危なくなったら式神に助けてもらえばいいか。
「いいぞそれじゃそれをー」
「お姉さん私といいことしない?」
この声聞いたことあるんだが、そううちの本家の一人娘である夏鈴だよな。ああ、そう言えばあいつレズだったわ。ちなみに陰陽師だからこの程度霊圧は大して効かない。
「夏鈴ナンパそこら辺の女子にやれ」
「あれそこにいるのは正弘じゃない。リア充が嫌いなのによくここに来たわね」
「夏鈴がナンパしてるのは俺の彼女だからな。一緒に来てるんだよ」
「あの正弘にか、の、じょ?嘘でしょリア充爆発しろと常に思っているあの正弘が?」
失礼すぎないこいつ。そりゃ非リア充の代表だったが、顔は悪くなかったはずだぞ。こいつは一人でナンパするために来たのか?御苦労なことだ。まぁ夏鈴は普段学校ではナンパをしないで誰もいない時にするから自ずとこいう場所でしたりする。
「それでナンパはよそでやれよ。俺達は忙しいから行かせてもらうわ」
「待って、今記憶をみたけど彼女二人いるみたいだね。それを叔父様に言っちゃって大丈夫かな?しかもその子はあの松戸徳川家の分家みたいだし。バレたら大変なことになるんじゃないかなー?」
そう夏鈴は霊気から大雑把な記憶は覗くことはできる。それを実行されたってことだ。人の許可なく勝手に人の記憶を覗くなよ。しかも脅迫してくるし。
「はぁー分かったよ。ついてきてもいいぞ」
「持つものはやっぱり従兄弟だね!」
脅迫してきて良くいうわ。チラッと美海は何かを探るように夏鈴を見ている。ヤンデレ化はしてないようだ。まぁこいつはレズだしな。警戒するだけ無駄だし。どっちかというと夏鈴がセクハラしないようにこっちが見とかなきゃいけないし。すると夏鈴が美海に近づいた。
「へぇー間近で見るとすごい可愛いね!でも結婚はできないよ。本家と分家が政略結婚することってよくあることなのは美海ちゃんなら良く分かっているよね?血筋を残すために必要なことだからね!だから諦めて、その辺のイケメンでも捕まえなよ」
すると美海が目を細めた。何を言ったんだよ。あのレズは。
「イケメンには興味ないよ?私は正弘くんさえいればいいからね。それに本家って言っても他にも候補はたくさんいるんだよね?その人と結婚したら。霊力がある陰陽師なら家の力を使えば見つけられるよ。だから私の正弘くんから手を引いて」
なんか後ろでバチバチしている。かなえを取ろうとでもしたのか?3人で幸せになることを誓ったからな。美海からしたらそれを邪魔されるのは好ましいことじゃないのだろう。
「まぁいいや、家が決めたことで今さら覆ないしね。せいぜい青春ごっこを楽しんどきな。正弘ーそのイルカ美海と乗るの?後で私も後ろに乗せてね!美海を乗せてる間私はちょっと気になった子をナンパしてくるから」
「はぁー分かったよ。あんまり羽目を外しすぎんなよ」
そう言うと水着の美人に話しかけにいった。どんだけ可愛い子好きなんだよ。少しは男にも興味をも出たやんないと、告白してくる奴が可哀想だ。
「ねぇ婚約のはなしがでてるって本当?」
美海がイルカに乗り、俺の目をジーとみながら言った。目のハイライトはオフになっている。嘘を着いたらどうなるか分かっているよねと言った感じになっている。
「まぁ本当だが、夏鈴はレズだし、俺は美海達以外と結婚するきなんてないぞ」
「例え夏鈴が正弘くんのことを好きでも?」
「それはないと思うが例えそうでもだ。どんなに反発されても俺は美海達を選ぶ。例え家から破門されても。美海の家も説得して見せるぞ」
「ふふそれなら安心だね」
美海の目に光が灯った。ヤンデレモードは予測ができないし、一つの発言でどう暴走するか分からない。だから言葉は慎重に選んでいる。監禁はされたくないし。そして美海は抱きついてきた。これは胸がじかに当たっている。胸ってこんなに柔らかいのか、これを手で触ったらどんだけ触り心地がいいんだろう。いかんいかん煩悩に支配されるな。
「ふふ、あそこのホテルで触ってもいいんだよ?気持ちいいよ?」
そう耳元で甘い声で囁かれた。うっ理性が崩壊しそうだ。今すぐにでもあのホテルに行きたくなる。だがかなえ達もいるのにあそこでヤるのはまずい。何とか理性で抑えた。
「それはまた今度な。今は海を楽しむぞ」
「ぶぅー色仕掛けじゃダメかぁー」
初めては3人でやると決めているのだ。誰かをのけ者にはしない。それだけ俺はこの二人にぞっこんなのだ。プカプカ浮いていると、波がきてうまく乗った。サーファーの気分だ。
「これはこれで楽しいね」
「そうだな、おっ結構高い波が来たぞ。乗りこなしてやる」
波に合わせてイルカを動かすとうまく乗った。高いな。美海も笑顔だ。やっぱ美海の笑顔は天使級だ。そして何回かやり、自分達のレジャーシートがあるところに戻った。
主人公の幼馴染みとモデル美少女とのハーレム生活 作家目指すもの @Ronisei
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