8回目

30

「待っているとは言ってものの、ただ何もしないわけもいかないよね」

 メインヒロインといっても、時代や作風による訳でね。

 深窓の令嬢みたいな感じから、主人公と肩並べて戦うみたい感じもあるし、表現方法にしても、漫画、アニメ、ゲーム、最近は舞台まであるし。

 まぁこれに関しては方法はゲームと決まっているわけだけど、それもギャルゲー。それにしても何か底通するものはあるはずじゃないかな。そういうのって、何でわかるのかな。


 そんなわけで、わたしが来てみたのが演劇部。

 学園祭で公演をするくらいの割と本格的な部活。公演タイトルには脚本があの霞ヶ丘先輩のものもある。だから全然の的外れって訳でもないとおもう。

「えっと? なにかご用ですか?」

 演劇部の一人がこちらに気づいて声をかけてくれた。

「いきなり来ちゃってごめんね。ちょっと聞きたいことがあって」

「それなら部長を呼んできますから少し待っていてください」


「いらっしゃい。ようこそ演劇部に。あなたは?」

「わたしは加藤恵っていいます。はじめまして」

「ええ、加藤さん……ね。よろしく」

 部長さんが出てきて挨拶をしてくれた。

「それで、聞きたことがあるってことだけど入部希望とか? それとも観劇のほう?」

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日記のようなもの 望月ひろし @mochizuki_hiroshi

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