概要
「まっと魔力こめて餅まくんやど!」
日本最大の餅まき激戦地、和歌山。
年間を通じての異常なまでの餅まきの多さは専用のカレンダーを生み出すほどだった。
地元の餅まきへ出かけたワカタはその途中、泣いているエルフの皇女・キノヒカリエルと出会う。
彼女は大切な皇位継承の証である「竜の涙」を大量の餅に紛れさせてしまったのだった。
失えば世界の均衡をゆるがしかねない竜の涙を取り戻すべく、ワカタは共に餅まき会場へと急行する。
が、そこには普段は温厚ながら餅まきの際には修羅と化す和歌山人の群れが手ぐすね引いて待ち受けていた。
狩人(イェーガー)の巣窟で、はたして彼らは世界を救えるのか――。
年間を通じての異常なまでの餅まきの多さは専用のカレンダーを生み出すほどだった。
地元の餅まきへ出かけたワカタはその途中、泣いているエルフの皇女・キノヒカリエルと出会う。
彼女は大切な皇位継承の証である「竜の涙」を大量の餅に紛れさせてしまったのだった。
失えば世界の均衡をゆるがしかねない竜の涙を取り戻すべく、ワカタは共に餅まき会場へと急行する。
が、そこには普段は温厚ながら餅まきの際には修羅と化す和歌山人の群れが手ぐすね引いて待ち受けていた。
狩人(イェーガー)の巣窟で、はたして彼らは世界を救えるのか――。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!世界を賭けた餅のものがたり
レビューを書くに値する傑作が、気圧に負けているあいだに誕生していた。
その名も『和歌山にやたら餅まき多いんはキイエルフが餅に魔力込めて世界の均衡保っとるからなんやしてよい』。
(いつの間にか、タイトルがパワーアップしていたので修正しました)
全編を紀伊のお国言葉によってつづられた、かの井上ひさしの名作『吉里吉里人』を思わせる一編である。
はじめから、おわりまで、たのしい。
こんな僥倖が正月気分もようやく抜けたころにやってくるのか。私は震えた。夢ではないのか。実はまだ箱根の往路の真っ最中ではないのか。むしろ、これこそが初夢であってほしい。そう願うほどのしあわせが、この作品にはあった。
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