最愛の人を殺す運命を背負った少女が辿り着いた、美しすぎる終末。

 直接的なネタバレは省きますが、本編最後まで読んだらその美しすぎる着地点に「そう来たか」という驚きと同時に、爽快な読後感を味わえるはずです。
 それも、『人間』『テリオン』という2つの種族を舞台装置としてうまく掬い取って完結まで積み上げてきた主人公の造形があってこそなのかもしれません。もちろん主人公以外にも幾つかサイドストーリー的に差し込まれるキャラクターのエピソードも印象的なものがあり、必見です。