作家を目指していた男性主人公の目の前に、主人公が書いた小説のヒロインが現れた。しかも、周りからその存在を受け入れられている。しかしこれは「神」が与えた試練の始まりに過ぎなかった。主人公は、作家とヒロインがバディとして戦うヒロイアゲームに、いつの間にか参戦していたのだ。対戦相手は同じく作家を目指す作家とそのヒロイン。ヒロインたちはエネルギー源である作家を守りながら、小説に設定されたスキルを駆使し、戦う。洗脳系ヒロインとの激戦や、武闘家系ヒロインとの死闘を潜り抜け、からくも生き残った主人公とそのヒロイン。
そこに協定を持ち掛ける青年とそのヒロインが現れる。青年が言うには「神」のもとに集う敵の集団がいると言う。果たして、青年の言葉は本当か? そして恐ろしく強いという敵の正体とは?
撃破していくたびに、そのヒロインが登場する作品が紹介され、何冊も拝読した気分になる作品でした。
バディものが好きな方はハマると思います。
是非、御一読下さい。
ペンたる作者と剣たる作中作ヒロインとのバディバトルが、本作最大の要でしょう。
作品を力にして戦うという点では「文豪ストレイドッグス」、作中作が具現化するという点では「Re:CREATORS」が近いでしょうか。
ただし本作は異能バトルではなく、ある種作品の擬人化たるヒロインが戦っているところ、写し鏡として作家の信念、あるいは矜持の擬人化も含んでいるところが差異として、魅力を持って描かれています。バトルロワイアルものなのも特徴的です。
話数は進んできましたが、まだ決着した戦いは2回。序盤ゆえの期待感を持ったまま、物語は進行していっています。展開自体は王道ですが、バトルロワイアルものなので、真っ直ぐ進んでいくとも限らないでしょう。今後の展開に、期待大です。