秀逸な ’猫’写 に脱帽

 まずは読んだ感想を述べさせていただきます。
 2000文字弱という長さの物語の中で、語り手の日常や茶色い猫に魅入られた際の狂気など、引き込まれるような描写が凄かったです。短いながらクオリティの高い作品だと感じました。



 以下、僕なりの考察です。見当違いでしたらお恥ずかしいですが...

 このお話のモチーフはおそらく「猫又」ではないかと思います。根拠としては、

・語り手が2匹を飼い始めて10年以上経過している(長生きした(20年生きた)猫は猫又になるという言い伝えがある)

・最後の一文

 猫又には本作の茶色い猫のように人間に危害を加えるものもいれば、クロやアカのように飼い主を守るものもいるようです(少し話は逸れますが、理不尽に殺された飼い主の仇討ちをしようとした化け猫の伝承があります)。

 長文失礼しました。