第4話 書きたいジャンルは

 そのようにして、芥川賞受賞作を3作品読んでみたが、何というか・・・暗い。笑えたり、すかっとしたりはしない。ああそうか、そういうのは直木賞を取る小説なのか?

 そう考えて、直木賞受賞作品を調べてみた。その中になんと池井戸潤の「下町ロケット」があった。これは読んでいた。文学賞受賞作品を読んだことがないと思っていたが、嘘だった。

 「下町ロケット」は本当に面白かった。家族が買ってきたものを読んだわけだが、これぞエンターテインメントだ。池井戸潤の小説は他にも「空飛ぶタイヤ」や「陸王」や半沢直樹シリーズも読んだ。とても面白い。

 だが、他の直木賞受賞作品のラインナップを見ても、読んでみたいと思う小説がない。なぜだろう、芥川賞受賞作品の方が、タイトルに引かれる作品が多いのは。

 さて、それじゃあ自分はこれからどんな小説を書いていこうか。昔から綺麗な文章が好きだ。流れるような、読みやすい文章でありつつ、美しい情景が広がるような文章。それを目指すなら、純文学だろう。けれども、面白いものが好き。笑ったり、ワクワクしたりスッキリしたり。そういうエンターテインメントとしての小説が書きたい。私の夢は“私の小説で人を元気にしたい”だから。

 というわけで、今あるジャンルに当てはめようとするのは辞めようと思う。綺麗な文章で、笑わせて、ワクワクさせて、世の中に訴えたい事も交えて、そしてスッキリさせるようなお話を書こうではないか。わあ、ハードルが高い。

 今までも、BL作品であろうとも、これだ!という道筋が見えた時に書いてきた。何かに夢中になってハマった後に、その瞬間はやってくる事が多い。だから、心が動かされるような事を体験して、道筋を、光明を見つけて行くしかないのだろう。

 芥川賞を目指すぞ!とか、文学賞を取る!という目標を2023年の初頭に掲げようと思ったが、やっぱり目標は「自分の納得のいく作品を書く」だと思う。納得のいく作品を書き、それをしかるべき所で発表する。それしかない。納得のいくものが書けてから、それに合う投稿先を見つけるとか。ただ、勉強の為にたくさんの、色々な本を読んでいくのは言うまでもない。

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作家としての転機~文学賞を取る! 夏目碧央 @Akiko-Katsuura

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