第4話 告白

 ゴールデンウイークが終わるとテスト期間になり、今日はテストが返される日だ。少し緊張する。


「心蘭」


 私の名前が呼ばれテストを取りに行く。国語は90、数学85、理科80、歴史95。結構良い方だろう。龍輝君と勉強した甲斐があった。でも、最近は龍輝君と話したりしていない。


 そして、掃除の時間になる。龍輝君の机を運んでいて、足を引っかけてしまい中に入っているのもが落ちてしまった。テストを見つけてしまった。50や30点数の低いテストばかり。私は驚く。一緒に勉強したのに…


「龍輝君」


 龍輝君を話しかけるが無視される。


「どうかしたの?」


 そう話しかけると、


「もう、心蘭とは遊ばない」


 そう言われて、龍輝君はトイレに行く。もう、龍輝君なんて知らない。そう思った。


 放課後になった。


「さっきはごめん。俺は心蘭のことが好きだ。付き合ってくれない?」


 突然言われてビックリした。でも、さっき言われたことがまだ許せない。


「ごめん。無理です」


 私は断った。そうすると、クラスメートの西田(にした)が来た。


「龍輝はさ、人と話すの苦手なのに心蘭の友達に色々、心蘭のことを聞いたりしてたんだよ。心蘭のために色々してたんだよ。少しは考えた方がいいよ」


 そう言われた。私はそんなことも知らずに断っていたのか…


「さっきはごめん。本当は、掃除の時間に龍輝君のテスト見ちゃって。あと、さっき言ったことが許せなかったんだ。でも、私のために色々してくれてんだよね。私、何も知らなくてごめん。でも、私のためにあまり頑張りすぎないで」


「改めて言うね。俺と付き合ってくれない?」


「いいよ」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

気持ち 夏木花菜 @3761

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ