第41話 2−10
「ちょっと脱線するかもしれませんけど、いいですか?」
「なに?」
「神様は少し分かりましたけど、仏様はいないのですか?」
「ふうん、仏様ね。なるほど、そういう質問もあるのね。それじゃ少し補足しましょうか」
「はい。できればお願いします」
「神様がいれば仏様もいる。そう考えるのはある意味で自然なことね。建物だって神社と仏閣があるものね。結論から言えば仏様もいるわ。でも神様のように天にいるわけじゃないの。人が亡くなった時に『仏さんになった』っていうけど『神様になった』とは言わないでしょう? 簡単に言えばそういうことなんだけど、普通にはそれじゃ分からないわよね」
「はい。それだけではどう繋がるかが分かりません」
「そうでしょうね。仏様はこの世にいてあっちこっち歩き回っているの。語弊があるけど、お告げが神様の言葉なら、偶然と思えることやひらめきは仏様の仕業であることが多い。だから仏様はいる。だけど降霊術では仏様を捕まえることができない。『天は自らを助くる者を助く』という言葉があるけど、一番これが的を得ているかしら。神様と違ってね、こちらからの求めには応じてくれないのよ。不利益はもたらさないけど、話を聞いてはくれない。分かった?」
「ありがとうございます。分かりました。ちゃんと違いがあるんですね」
神社で拾ったこの人形、本物だったりしない? 望月ひろし @mochizuki_hiroshi
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