第三話 異世界の小話
異世界に転生して7年後…
神様の計らいか記憶というか自我を持つタイミングで前世を思い出した。
この世界でも名前は一緒らしい。
「ねぇ、ユウ!ほんとに私達…異世界にきちゃったんだね…」
「そうだな…とりあえず……この世界での成人まで活動はできなさそうだけどね。」
この世界での成人は15歳だ。
悠の転生先は王家御用達の商会の息子に転生し、綾はその商会の従兄弟の娘に転生した。
そのおかげかかなり早い段階で再開していた。
こっちの世界の親は前世に似ていて婚約まで結ぶのにはそう時間はかからなかった。
……やっぱ親バカが発動すると王家御用達の商会のトップであってもちゃんと甘い顔をするんだな…
「うん…でも、その分ユウといちゃいちゃできる時間が長くなるっていうメリットがあるよ?」
「…いちゃいちゃしたいだけじゃん。」
「だって〜…前世では一切いちゃいちゃできなかったし〜?」
「それはそうだけど!」
「じゃあいいじゃ〜ん…」
「アヤがそういうんならいいか…」
「ユウも甘くなったね」
「前世からの初恋だからね」
「…そうだね」
綾は自分から話を振っておきながら恥ずかしくなって顔を背けた。
「…あと8年か」
「そうだね。まぁ、そのまえにユウと2回目の学園生活ができるからそれが楽しみだよ。私は」
「もう一回できると言っても前世含めて70数年前の話だからほぼ忘れてるよ」
「でも、私のことはずっと覚えていたんでしょ?」
「当たり前じゃん」
「……恥ずかしいなぁ…」
「アヤから初めた話でしょ…」
「それはそーだけど!」
といって悠をポカポカと殴る。
「アヤって恥ずかしさ紛らわすためにポカポカ殴る癖あるよね?」
「そんなことないもん!」
…そんなこんなで一日が過ぎ…1年がすぎ、3年後に話は移る。
想いを伝えた二人は世界を変える 如月 愁 @yokoshu
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