断続的時間間隔
高黄森哉
コマ送りの日常から
私が今日を生きているのは、昨日があるから、というのは言うまでもない事実だが、その昨日と今日が地続きであるというのは、なんだか、嘘っぽいなー、と感じる。確かに、一秒前と今とは、繋がってるように感じるのだけど、でも、昨日と今日はやっぱり、くっついていない感覚がするのだ。
そらあ、だって、寝る、という意識の消失を間に挟むから、とうぜん、繋がっていないように感じるはずなんだろうけど、そうじゃなくてさ、本当に断続的なんじゃないかな、って。それは、自分が寝ているときだけ、この世界が消失してしまうとかいう、セカチュー的(使い方違う?)自意識過剰ではなく、ほら、その。まあ、なんていえばいいか分からないけど、今以外の時間の、私は私とは遠く離れすぎていて、違うんじゃないか。
過去の自分が、今の自分を形作っている、と断言できないのは、過去が個人的に嫌いで、アレルギーを起こしているからなのか。じゃあ、このコマ送りに見える日常は、錯覚でもっと滑らかな質の物だったりするのか。いや、それすら錯覚で、その滑らかさはパラパラ漫画的な原理なのかもしれない。
ちぐはぐな感じ。うまく言葉に出来ないが、そもそも言葉に出来ないものとして、それは存在している、そんな気がする。ちぐはぐで唐突な、場面の切り替わり。漫然と生きていたでは、説明出来ない思考の死角が、日常に大量に存在している。
気が付いたら、職場にいて、気が付いたら仕事は終わっていて、気が付いたら家に帰っている、そんな脱落だ。気が付いたらここにいて、そしてどこにいるだろう。おかしい、なにかがおかしい。
断続的時間感覚。
もし、知らないというなら嘘だ。
断続的時間間隔 高黄森哉 @kamikawa2001
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