・解説
今回はちょっとヒントが足りなかったかもしれません。ヒントを作るのは大変でしたので。
この作品は語り手が好きな人と付き合えたハッピーエンドのお話かと思いきや、バットエンドなんです。
まず初めに、語り手と彼女はどちらも犯罪者です。詳しく言うと、語り手がストーカーで、彼女が連続殺人犯です。
「ボクは、彼女が溺れかけているのを見つけてすぐに救急へ通報した。通報した後すぐに逃げてしまったし、顔も見られていないと思っていた。」
この部分、一見すると語り手がシャイなように見えますが、実際はストーカーだということがバレないように逃げていたんです。たまたま通りかかった通行人に見せかければいいと思うでしょう。実は彼女が溺れかかったのは通行人のいない場所、お風呂です。語り手が通報したことを知っているのだから一瞬でバレますよね。
彼女は語り手のことを殺す相手としてマークしていました。だから語り手が通報したとわかったのです。彼女は語り手のことが好きになったフリをして近づき、殺しました。ですが、警察にみつかり、捕まって死刑になりました。
「今は当時と違う場所で彼女と一緒にいる。」この一文、当時と違う場所というのはあの世のことです。
2人は今頃あの世でどうしているのでしょうか。ちなみに、最初の「ずっと彼女が好きだった」という1文で過去形を使っていないので語り手はもう彼女が好きでは無いことがわかります。
ほんの少しのホラー ニコニコスマイル @Nikonikosmile
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