ep.55[幕間] 課長と、二人の部下…。
課長…
本当なら、シックスとして異世界に行くべき人材である。
しかし、いかなかった。
課長
「グハ!」
吐血する事が多くなった課長。
その度に自分が悪いのに、人に責任を押し付けていた。
昨日までいた、警察病院から帰って来たのだが…
見張られている。
部長は、会議に呼ばれてから、帰って来ない。
(辛党 大助)が、病院で死んだからすぐに証拠隠滅の為に、勝手に書類偽装して火葬にしたのだが…
親族から、保険の請求が来た!
ハァ?
入院費?
え?え?
おい!未だに入院?
そんな馬鹿な!
ヤツは、俺が殺して火葬にしたぞ!
入院しているらしい病院に、向かう。
そ!
そんな馬鹿な!
確かに!
確かに火葬にしたぞ!
側にいた主治医に掴みかかったところで…
「現行犯逮捕!」
張り込んでいた刑事に逮捕された課長!
会社の弁護士は面会で全て自供しろという。
なにを、言っているんだよ!と、反論するが、駄目だった。
部長の弁護士がいたよな!
電話して、費用は部長持ちで弁護させる事になったのだ!
部長の仕事なので、部長の費用持ちは当たり前だが、そんな弁護士がとんでもない事を言ってきた。
課長
「なんだって!家宅捜索で(辛党 大助)関係の偽装書類全てを押収された!
全て、部長の命令通り焼いたぞ!
おかしい!」
弁護士
「焼いた遺体も、なぜかありません。
それどころか、入院している(辛党 大助)のDNA検査の結果は本人でした。
訳がわからない!
こちらで、工作して隠滅した書類すら、押収されていた。
(辛党 大助)の課長が勝手に建てた墓のところに行きました。骨はありませんでした。
墓すら無かった。
しかし、購買記録がありました。
墓地買収記録もありました。
親族がいないはずなのに、それもいた事になっています。」
課長
「どうなっているんだよ!」
面会時間が過ぎてしまった。
一週間後
弁護士の頭が光っている。
何が有った?
課長
「部長が、アメリカ連邦捜査局に捕まった?
他の課の社員も?」
弁護士
「それだけではありません。
その…
会社の弁護士は、自供しろと言っていたのですよね?
社長達は、部長が逮捕された後…全く罪どころか捜査すらされた痕跡がありません。
つまり、既に全て捜査終了したあとでの、逮捕です。
死刑を(辛党 大助)の家族に求められる前に、金を渡して和解するしか手が打てませんよ!」
課長
「どうすればいいのだよ!
く!」
しかし、その5分後課長は真っ青になる。
面会場の扉の向こうで、すりガラス越しに弁護士が、刑事に任意同行を、求められて拒否した途端に逮捕状を出されて、逮捕されたのだ。
うがーーーーーー!
と叫んで転げ回る課長。
次の日にやってきたのは、二人の病院送りになった社員である。
面会したくない!と言っても、無理矢理連れて行かれる。
なぜだ!
社員から出されたのは…
弁護士の逮捕されてアメリカに送られたらしい事と、決済書類の確認判を押せと言う事だった。
そして、言われる。
(辛党 大助)が、現場復帰するまで生かされる事になったとか…。
え?
どういう事だ?
その10分後…。
なぜか保護観察処分となって、いきなり強制出勤することになる。
保護官という人が横に付く?
なぜ?
そして、保護官は本当の病気以外の会社欠席は、すぐに逃亡とみなす。
(辛党 大助)様がやっていた仕事を、全てこなすように!
と、言って眼の前で消えた!
消えたのだよ!
まじで!
社長は、頑張るようにと言ってきた。
何が、どうなっているのだよ!
その日から、二人の部下と立場が逆転してしまったのだ…
仕事をしないと、逮捕される。
その恐怖に怯えて、課長は部長のやらかした後始末と、プログラムの仕事を今日もこなすことになった。
シックス戦記 どら焼き @Drayaki
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