第3話 海の楽園

『ようこそマリンセリア号へ!改めて

お頭のアイリスさ!よろしくな!』


潜水艦の中で、

馬車を広い部屋で馬を休ませる提案を受け馬にタオがエサをやっていた。


『ところでアイリス姉様。この船船員さんは?』

アルテマがキョロキョロと周りを見渡すが誰もいなかった。


『あぁ、私の仲間は…。』

アイリスが話をしていると扉をノックする音が聞こえた。


『アイリス様おかえりなさいませ。』

扉がギィと開くと青い髪に耳は人間の耳ではなくとがっており足は尾ひれがついていた。


『…?』

タオはポカーンと口を開けていた。


『!?』

アルテマも驚いた表情をした。


『この子はディラ。魚人…マーメイドと呼ばれている種族さ。ちなみに潜水艦は皆魚人の人ばかりさ。』


『初めまして。ディラと申します。

ここではお2人のお世話もさせてもらいますので何なりとお申し付けくださいませ。』


『ディラ。2人は長旅で疲れてるみたいだから風呂と休める個室を用意してくれ、後うまいもんも頼むな。』


アイリスがディラの肩をポンと叩いて言った。


『かしこまりました。すぐにご用意致します。出来しだいすぐおよび致しますので少々お待ちくださいませ。』

ディラはすっと部屋を出ていった。


『マーメイド…初めて見たわ。いるとは聞いていたけどお目にかかる事今までなかったから…。』


『あぁ、私はたまたま旅の途中空腹で海辺で倒れていたらディラに助けられてな。

お礼にと用心棒になっていたんだが

いつの間にかお頭になっていたのさ。』

アイリスが笑いながらアルテマに話をした。


『アイリス様!』

扉から元気な声で金髪の女の子が入ってきた。


『ディオ!』

アイリスが女の子を抱き抱えた。


『アイリス様こちらの方々は?』

2人をじっと見るディオ。


『初めましてディオ.スカーラルお姫様。

 私の名は、アルテマ。そしてこちらはタオと申します。』

アルテマはニコッと笑いながらディオに

話しかけた。


『…タオ?

 もしかしてアイリス様が探していた…?』


『初めまして、よろしくお願い致します。』

タオはディオに手を差し出した。


『私はディオ.スカーラル。

ディオと呼んでください。』

差し出された手を握りながら微笑んだ。


ガチャ…扉が開く音がした。


『あれ?アイリス様お客さんかい?』

綺麗な青髪に瞳緑の長髪の女性が立っていた。


『あぁ!見つけたのさ!タオをな!』

アイリスはニコニコしながら話しかけた。


『タオ…導師!?はっ初めまして!

私、アイリス様の1番弟子のクルスと

申します!以後お見知りおきを!』


クルスと名乗る女性は慌てながら、

挨拶をした。


『初めまして、私はアルテマよ。

よろしくね、クルスちゃん。』

アルテマがクルスに声をかけた。


『…あなたは!どうしてここに!?』

クルスは驚きながらアルテマを見た。


『…あなたは私がわかるのね。

今ではただのアルテマ。旅芸人をしているのよ。』


『そっそうなんですか…。

何ご事情があるならこれ以上は聞きません。』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

TAO 白月 湯江 @hakuzuki0410

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ