第2話 女海賊
馬車を走らせた道中、
旅商人のキャラバンを訪れていた。
『タオちゃん似合うわよ!』
キャラバンで服を購入した、
タオは黒い綺麗な髪を前に2つくくりにして
2つくくりのゴムは水晶が3つついていた。
服は緑と黒の装束衣装に、
背中にディセンドにもらった剣をさしていた。
『アルテマさんすみません…。代金は必ずいつか払います。』
『いいわよ。タオちゃんなら。ただ…じゃあ私を愛してくれたら代金はいらないわよ。』
アルテマはふふっと笑った。
タオは顔を真っ赤にしていた。
『お姉さんと弟の2人旅かい?気を付けなよ。この辺に強姦するキャラバンもいるらしいからなぁ…。僕姉ちゃんを守ったれよ。』
商人は商品を整理しながら話した。
『えっと、はい。わかりました。…アルテマさん強姦って?』
『タオちゃんにはまだ早いわよ。』
アルテマは、タオのおでこをつんとした。
『ところでお姉さん方次はどこへ向かうんだい?』
『首都エルガーナルへ向かってます。』
『エルガーナルへ?今は無理だよ。
エルガーナルへ行くには検問が厳しいからなぁなんでも導師様が逃げ出したとかで、
教会も首都の騎士をたくさん捜索に出してるらしいよ。』
サーっと血の気が引くタオを横目にアルテマが、
『まぁ!それは大変ね。じゃあホルト港へ向かって船で大きく遠回りしないとエルガーナルにはたどり着かないわねぇ…。』
アルテマが地図を広げながら話をした。
『海には女海賊がいるとか噂も聞いたし、
ピット村は化け物にやられたとかだし…。
世の中本当にどうなってんだか…。』
商人が焚き火をたいていると、
外からガヤガヤと声が聞こえる。
『テント外に誰かいるのかしら?』
アルテマが外を覗くと、たくさんの騎士の馬車が目の前を走り去った。
『ありゃ、騎士の馬車だな。
教会に向かったのかね?
導師様を探すのに向かったんかねぇ…。』
一方教会では
『ディセンド…。タオ導師は見つかったのか?』
教会の司祭が椅子に座りながら話しかけた。
『…いやまだだ。導師はなかなか見つからない。教会側も騎士側も捜索を打ち切ったらどうだ?奴はもう死んでいるかもしれんな。』
ディセンドが提案を出すと司祭が近くにあった槍を手に取りディセンドに向けた。
『…悪いがそれは出来ぬ。導師はこの世界になくてはならない。』
『タオの前の導師『ミラ』は、導きをしている最中に、礼拝していた男に槍で身体を突かれたらしいじゃないか…。司祭様の大事な娘さんがそのような残酷な死を迎えたのに次は孫のタオにまで同じ道を進めるのか?』
『…。』
司祭は黙り込んだ。
『俺は守護者だ。だがミラ導師を殺され怒りくるった俺の親父は崖から身を投げた。
俺は宿命なんかで人生を狂わせたくわない!』
ディセンドはそう言いながら部屋を後にした。
『ミラ…。タオ…。ワシはどうしたらいいんだ?』
その頃タオ達はキャラバンを後にし、
近くの海辺へときていた。
『タオちゃん!海よ海!潮風がいいわね。』
『海…。初めて見た。』
タオは荷台から海を眺めた。
『ねぇ、ちょっと海に入らない?』
アルテマが荷台を覗き込みながら言った。
すると海一面光始めた。
『これは…いったい?』
アルテマが馬車を走らせた海へと近づいた。
『あれは…?』
海に近づくと、砂浜を歩く綺麗な真っ赤な長い赤い髪が特徴の女性が立っていた。
『母さん…!』
タオは荷台から飛び出し一目散に、
砂浜めがけて走り出した。
『…誰だい?』
女性はゆっくりとタオを見た。
『母さん…じゃない?』
タオが涙を浮かべながら下を向いた。
『悪いねぇ…。あんたの母親ではないね。』
女性はタオの頭に手をポンと置いた。
『…逃げた導師はあんただね?』
『…!(気づかれた!)』
アルテマが女性を見た。
すると女性はくすっと笑いながら
『あたしは海の女でね。風の噂で色々耳にするのさ…それにタオ。あんたとは昔会った事あるのさ。』
『えっ?』
タオは女性をじっと見た。
『私は…アイリス。昔は旅商人の娘として旅していたのさ。その時まだ幼児だったあんたとミラ様と旦那様のタバス様に出会い助けられた。』
女性は下を向きながら
『私旅商人の父親と旅の途中魔物に教われ、瀕死だった私を救いだしてくれたのはタバス様だった。ミラ様とタバス様に首都の孤児院の教会まで連れていかれた。その時あんたに出会ってたのさ。大きくなったね、タオ。』
女性がパンパンと手を叩くて、海の中から大きい潜水艦のような船が現れた。
『孤児院を出た私は、強くなるため修行をして、今では女海賊のお頭さ。タオ。
私はあんたに会いたくて探していたのさ!
あんたを手助けしてやるよ!さっ入りな!
仲間のあんたも一緒で大歓迎だよ!』
『そうね…騎士軍もウロウロしてるからお世話になりますわ、アイリス姉様。』
アルテマとタオは馬車事潜水艦に入れてもらい、アイリスのお世話になる事にした。
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