第0.8話 繋がれし三つの世界 その2/「代表作」予告
体育館のスクリーンに写し出される、この世界と異世界の繋がりを記す映像。
僕を含む中学一年生達は大きなスケールで見せられる映像に釘付けになって見ていた。
僕ら中学一年生の期待感を昂らせながら、映像は進んでゆく。
「
選ばれし人類達は代表者の案内する通りに広い平原を進み、大国の国門に到着する。国門の前には受付の場があり、互い数名の兵士が国門を守っていた。
『国王陛下、おかえりなさいませ。
そちらの方々は、例の異世界から来られた人類ご一行ですね?』
『そうだ。この方々を我が国に入れてやってくれ。
今回は私が特別に許可を取る』
『了解しました。
‥‥かの異世界より参られた人類ご一行が入国します!!』
兵士のかけ声でスタトニア大国の国門が開かれた。
その先にあったのは大国の最初の町と、国の住民達だった。
選ばれし人類が国門を通った直後町に異世界の音楽が流れ、待ち構えていた国の住民達が招かれた人類達を盛大に歓迎した。
『異世界の人類の皆さん、第一大陸を統べる国、スタトニア大国にようこそいらっしゃいましたー!!』
『スタトニア大国はこの世界で冒険を始める者達が始めに訪れる歴史ある国でございます!』
『皆さん、お待ちしておりました! 一日と言わず、心ゆくまでこの王国を満喫して下さい!』
この王国の住民達は事前に自分達の国に異世界からの来訪者がやって来ると知らされ、来訪者達を歓迎する用意を取っていたのだ。
住民達の国をあげての歓迎に選ばれし人類は盛り上がり、この世界のもてなしに感心した。
『人類の皆さん、我々のサプライズは喜んでいただけたでしょうか。
それでは皆さんをこの町、ワナスト町の競巧場にご案内します。そこでこの世界、
僕達の世界には無い特別な要素、皆が気になってやまない情報をあげられ、選ばれし人類達と共に学生達の期待も高まった。
そこから画面はスタトニア大国の町の景色を写す。
「選ばれし人類は国王に連れられ、競巧場を目指して町を進んだ。道中町に建つ様々な建物、建造物を紹介しながらワナストの町を進み、数十分かけて競巧場に着いた。
選ばれし人類は案内された競巧場の観客席に座った。
国王が司会席の前に立ち、人類達に呼びかけた。
『選ばれし人類の皆様、ここまでご足労いただきありがとうございます。
ショーの準備をいたしますので、数分お待ち下さい』
数分後、
異世界にはどの様な国があるのか、
どの様な生物が生息しているのか、
そして異世界に"あれ"はあるのか。
人類達はその先に広がる世界の全貌を心待ちにしていた。
そしてあっという間に準備がととのい、ついにその時がやって来た。
『招かれし人類の皆様、お待たせいたしました。
それではこれより、我らの世界
ついに明かされる
ここからかつての人類達、そして映像を釘付けになって見る当時の僕を含む学生達は、その多大な情報に驚きと盛り上がりを見せる事になる。
☆☆☆
ササメ・ソーサの「代表作」試作版はここまでです。
ササメ・ソーサの「代表作」はこの物語を元に制作します。
完成された「代表作」では試作版に登場した人物達はもちろん、
登場していない主人公の二人の仲間、
主人公達に寄り添う強い力を持った人物達、
そして主人公の運命の鍵を握る主人公の家族達が登場します。
はたして主人公の前に現れる者達はどのような人物なのか、
主人公の進む先にどのような世界があるのか、
そして主人公の未来に待ち受ける「運命」とは…
それらは、完成された「代表作」で明らかになります。
ササメ・ソーサが己の「人生」を賭けて描く「代表作」の完成をお待ち下さい。
三億世界物語-試作版- 悠希.jp @hallryuuki
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