第2話
「ねぇ〜出て出てお願い!」
「は〜い!ママ?どうしたぁ?もう今ねぇナッちゃんご機嫌よ〜ワイハー最高〜!」
んっ?七海、ハワイ?あの引きこもりの対人恐怖症の七海が?えっ?
「本当にナッちゃん?」
「やん!ママったら自分が産んだ子どもの声も忘れちゃったの?ひど〜い!ほら!ビデオ通話にしちゃお!は〜い元気?アロハー!」
確かに七海の顔と声。もう小さい子どもの頃にしか聞いた事ない明るく屈託のない笑い声。ずっと見たかった笑顔。
私はこれが現実ならどんなに嬉しいかどんなに夢見ていた事か。もし、これを肯定してしまえば現実になるんじゃないか。
これまで頑張ってきた私への神様からのプレゼント、もしくは心を試しているのか?
いや、夢でも何でもいい。七海のあんな幸せそうな顔。ずっと見ていたい。
「いやーママ。オバケでも見たみたいな顔して見ないでよ!」
ププーッ
「ごめ〜ん!ママ。バッテリー切れそう!後でかけ直すね!愛してるよ〜!バイバ〜イ!」
ミッションコンプリート カプセル・トーイ @carpe_diem310
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