第三部予告
──おまえはなぜ『騎士』であらんとする?
騎士学校に入った訓練初日、教官にそう聞かれた時、俺は迷わず答えた。
──『騎士』であることに理由が要るんですか?
だって、そういう仕事だろ?
ひとたびそう成ってしまえば、『騎士』としての俺の存在意義なんて、すべて
どうせ命じられるままに動いて、守って、戦って、食って寝てを繰り返す生活になるんだ。そこに俺の意思はまったく必要ない。
強いて言えば、そこに俺自身の理由があったのかもしれないな。
俺はただ、求められた仕事をこなすだけで良かった。
それだけで俺の存在価値を誰かに見出してもらえるなら、生きてて良いって誰かに認めてもらえるなら。
俺はいくらだって、その人の命令に応じようと思う。
他人にあるじの犬と蔑まれようが、賊に非情と罵られようが、同業に自分ってもんがないと見下されようが。
誰かの『騎士』であり続ける限り、いつでも、どこででも。
俺は最後まで自分らしく生きて──死ねるんだからさ。
つーわけで、お次の命令をどうぞ、親愛なるご主人。
俺はどこで死ねば良いですか?
『第三部 黄金の女領主と逆境騎士の英雄譚〜生まれ変わったら光になる』
──2024年夏、順次エピソード公開予定
♰ ♰ ♰ ♰ ♰
なんやかんや、作品公開から第二部完結まで、丸一年かかってしまいました。
ここまで長々とお付き合いくださった皆さまには感謝しかありません。
本当にありがとうございます……!
グレンダをはじめとする騎士たちの物語はまだまだ続きそうです。
予告が早々に出たということは(なんなら予告いらねえレベル)第三部でスポットが当たる「主従」はもちろん……? まあ出番一切なかったもんな〜、あいつ!
連載再開には相変わらずお時間かかってしまいますが、どうか引き続き、彼らの活躍を応援していただけますと幸いです。
では、またどこかでお会いしましょう〜!
2023/12/26 那珂乃
翠眼の女騎士と偏愛公子の亡命譚〜生まれ変わったら風になる 仲野ゆらぎ @na_kano
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