裏の世界

東京輔

第1話

 鏡に爪を立ててみてほしい。あなたの爪と鏡に写った爪が触れ合う事はないだろう。

 もし万が一、爪同士が触れるような事があれば、その鏡はマジックミラーかもしれない。あるいは、鏡に映っているあなたは幽霊なのかも? かわいい女の子は身の回りに危険がいっぱい!? 


 ……などという記事を昨晩SNSで見かけたから、というわけではない。何の労力も要らないストレッチや時短術なら、何も考えず試してみるのが人間というものだ。朝食を取り終えた私は学校へ行く支度のために、いつものように制服姿で洗面台の鏡の前に立っていた。

 特段眠いわけでもなく、思考ははっきりとしている。健康体の自分が恨めしい。もう少し肌色が悪ければ、何かと理由をつけて休めるかもしれないのに。

 そう思っていた折に、最初のフレーズが私の脳裏に浮かんだ。まさか自宅の鏡がマジックミラーであるはずもなく、ましてや深夜ならともかく朝方に幽霊の類は出て来やしないだろう。砂粒一つ分ほどの好奇心で、私は毎日向き合っている鏡に人差し指の爪を立ててみた。


「……?」


 私はフレーズの続きを思い出した。

〈あなたの爪と鏡に写った爪が触れ合う事はないだろう〉

 爪の先の白い部分は、私の見間違いでなければ確かに触れ合っていた。トントンと軽く叩いても、ギュッと強めに押しつけても結果は変わらなかった。

 あれは人を怖がらせるための作り話だったのか、だとしたら意地の悪いガセネタだ。ざわつく鼓動を落ち着かせようと、私は最後に境界面を覗き込む事を決心した。今までは角度のせいで触れ合っているように見えただけなのかも、と。

 今思えば、それが間違いだったのかもしれない。


 突然、ブゥゥゥンという重低音の耳鳴りが私を襲う。

 同時に、目の前が真っ暗になった。


 驚いた私は後退り、身を硬直させた。こんなタイミングでブレーカーが落ちるなんてツイてない。私は目を凝らしたが、未だに光は見当たらなかった。この時、私は異変に気づいていなかった。ブレーカーが落ちる音はあんな音ではないし、朝方ならどこかの隙間から光が漏れるに決まっているのだから。

 そうした考えに至る前に、洗面台の照明が幾度かの点滅の後、輝きを取り戻した。鏡に写る自分に少しギョッとしたが、普段通りの自分の姿だった。再び爪を立ててみようかと思ったけど、それは不吉な感じがして止めておいた。


 私は逃げるように洗面所を後にした。Wi-Fiが急に繋がらなくなる事もあるんだし、電気系統の不具合なんてよくある話だ。言い聞かせるように私は廊下を進む。

 しかし、急に足が止まった。防衛本能が働いたという他なかった。五感のうちの一つが異常を知らせているのだ。

 匂いだ。嗅いだ事のない臭気が、おそらくリビングから漏れ出している。ジャムを作った事がある人ならばわかるだろう。果実と砂糖を弱火でじっくり煮詰めている時の、あの熱を帯びた妖しげな臭気が。それと似て非なるものが廊下を漂っているのだ。


 私は足音を消してリビングに入った。視覚的には何の変化のない、さっきまで私がいたリビング。そして、私の予想通り臭気の元はキッチンの方だった。

 キッチンには母の背姿があった。それなのに、私は安堵するどころかそれとは正反対の感情で溢れ、自然と手で口元を抑える羽目になった。

 噎せ返るほどの臭気の原因は、火にかかって沸騰する鍋。赤黒く泡立った吹き零れが周囲を汚している。中身が何なのかは判らないし、判りたくもなかった。


「真菜、早く支度しなさーい。まったくあの子は……」


 母はまだ私が洗面所にいるかのようにそう言った。私は返事ができなかった。私は母の背姿をしたその存在を、どうしても本物の母親と認識できなかったからだ。


「あの子、ママやパパと碌に話してくれないし、本当に■■ゾ■■なのかしら。ただの反抗期ならいいんだけど……」


 私に関する心配事を呟きながら、は包丁で何かを切って――いや、包丁を無造作に何度も振り下ろしていた。その度に台所がダンと揺れ、グチャッと水っぽい音がして何かが飛び散る。床には濁った小さい水溜りすらできており、の白い靴下が見る影もなく変色していた。

 綺麗好きの母親がする行動ではない。視界に映る全てがその事実を示している。


「真菜、そこにいるの?」


 振り返るの顔を見てはいけない。咄嗟にそう感じた私は、一目散にリビングを飛び出し、靴を履いて玄関を出た。出たのだと思う。


 けれども、いつの間にか私は自宅の玄関とは違う、見覚えのある場所に佇んでいた。私が通っている学校の、教室前の廊下だ。教室の中からは人の話し声が聞こえるが、何故か廊下には人影はなく私一人だけがそこに取り残されているようだった。

 わけがわからなかった。ひどく荒い呼吸だけが時間の連なりを証明する一方、私自身はこの数分の出来事を拒絶していた。


「真菜ちゃん?」

「あッ、悠貴ちゃん……?」


 突然の背後からの呼び声に、私の身体はビクッと反応する。声の主は、クラスメートであり友人の悠貴だった。この奇妙な数分間で唯一、悠貴という存在は正常で安定していた。彼女は挙動不審な私を見て不思議そうに首を傾げた。思いやりがあって愛嬌のある笑顔が素敵な悠貴に、心配をかけて申し訳ない。私がそう思う中、チャイムが鳴った。

 否、正確にはチャイムらしきものが鳴った。校内に響いているのはチャイムではなくパイプオルガンで、しかも微妙に音程がずれている。その不協和音は、落ち着きつつあった私の心を再度滅茶苦茶にかき乱した。


「教室に戻らなきゃ。行こう、真菜ちゃん」


 つまり、何かが狂った世界はまだ続いていて、故に、私を教室へと誘う悠貴もまた、尋常ではないという事だ。私は友人の呼びかけに抗うかどうかの是非を自身に問うたが、もはや決断の余地はなかった。学生にとってチャイムは条件反射のようなものだ。それに抵抗しようとすれば、多くのエネルギーが必要になる。今の私にはそれがない。この世界の住人に、私の存在を悟られぬよう努めるのが精いっぱいだった。


「ッ……!?」


 扉の前から教室を一望した私は言葉を失った。もしくは、そうせざるを得なかった。

 クラスメート全員の顔面が、目や鼻や口のない案山子のようになっていたのだ。妖怪の名前を借りるとしたら、のっぺらぼうだ。先ほど廊下で耳にした話し声は一切聞こえず、それでいて衣擦れや椅子の音は聞こえる。そんな得体の知れない空間で言葉を発しようものなら……。そうせざるを得ないとはそういう意味だ。

 私は悠貴を真似て、何事もないかのように自分の席に着いた。教壇から向かって左から二列目の、前から三番目。着席した事でパーソナルスペースを得たが、むしろ孤独感をより強く感じた。まるで周囲を荒波で囲まれた離島のようなものだった。頼みの綱である悠貴の姿がいつもより遠い、席四つ分しか離れていないというのに。


 私の心の叫びなどいざ知らず、教室の扉がガラガラと来訪者の訪れを告げる。顔面を失った、社会の田中先生が入ってきたのだ。格好や立ち振る舞いで認識はできたが、例に違わずのっぺらぼうなのでそれ以上の考察は放棄した。

 そのまま何十分と、私は言葉のない社会の授業を受ける振りをした。黒板の前を右往左往する教師、ノートを取る生徒、窓の外はいつもと変わりはない。ただ人物の顔のパーツが取り除かれ、人の声も取り除かれた世界。


 何かがずれた世界で平静を保つ手段を私は探っていた。手を抓ってみるだの1000から7を連続で引き算していくだの、そういった思考がまともである事ではなくて、自分の体がこちら側のものではない証左が欲しかったのだ。

 その時、私はブレザーの左ポケットの僅かな膨らみに気がついた。それにそっと触れた途端、枯渇した希望の泉が溢れるような感覚が走った。悠貴がこの前くれた羊のアクセサリだ。私が羊年生まれだからと貰ったけれど、悠貴も同じだよねと言って笑い合った事は記憶に新しい。

 私は一目そのアクセサリを見たくて、ポケットから静かに取り出そうとした。けれど、利き手ではない方だったからか、羊のかわいいアクセサリは緊張した左手からこぼれ、音を立てて床に落ちた。

 音の少ない教室に、さらに深く潰されるような沈黙が流れる。クラス中の視線が私に突き刺さる。彼らの眼はどこにもないのに、私の存在を警戒している。まるで水面に垂らされた一滴の油ように不純物とみなされる雰囲気に気圧され、私の精神は限界を迎えた。


「せ、先生」

「…………」

「ぐ、具合が悪いので保健室に行ってきます」

「…………」


 田中先生からの返答はなかった。口がないから当然かもしれないが。否定されない事を肯定と受け取って、私はやっとの思いで沈黙の教室から抜け出した。

 それも束の間、廊下に待ち受けていたのは――ずっとそうだが――不可解な空間だった。教室を出てすぐ左側に見慣れぬ鉄の壁がそびえ立っていた。防火扉だ。普段収納されているはずの扉が先の道を遮断している。私は構わず反対側の階段のある方へと早足で行った。

 気味の悪い事に、防火扉は至る所で閉められており、設置された小さな扉も何故か開かなかった。これでは防火扉の意味がない。それもそうだ。何となくわかってきた。この扉はただ私の行く手を阻むためだけに存在している。という直感が頭を過ぎったのだ。

 下の階へ行きたい私の意思とは裏腹に、堅牢な防火扉は私を屋上へと続く階段へと誘った。とにかく建物の外に出ようと、私は目の前にある扉のドアノブを回した。


 回した先に屋上はなかった。扉の向こうは半畳ほどの床があるだけで、先へ進めば地面まで真っ逆さまだ。嫌な風が私の耳を抜けていく。体中から冷や汗が止まらなかった。もし勢いよく飛び出していたら、私はそのまま落下していただろう。


「真菜ちゃん、どうして?」


 真後ろから声がした。友人の声だ。しかし、私は振り向けなかった。

 恐怖よりむしろ、私の中にある希望がそうさせた。

 後ろにいる友人が、原型を留めているそのものであってほしいという希望が。


「どうして私が贈ったアクセサリ、拾わないで行っちゃったの?」

「聞いて悠貴ちゃん、違うの」

「違わないよ。あなたっていつもそう、自分が一番大事なの」


 肩を強く掴まれた私は、悠貴と向き合った。私の希望は打ち砕かれた。

 彼女の顔面にあるはずのものが、何一つなかったのだ。


「だって真菜ちゃん、■キゾ■■なんでしょう?」


 悠貴はそう言って私を突き落した。

 吸い込まれるような浮遊感の中で、しかし私は安堵していた。ようやくこの世界から解放される。悠貴が最後何を言ったのか判らないけれど、そんな事はもうどうでもよかった。私は目を瞑り、穏やかな気持ちでその時を待った。


 だが、漠然とした負の導きが、私を許してはくれなかった。

 突如、落ちる夢を見たかの如く、私は身体をガクンとさせて覚醒した。動悸が激しく、呼吸も浅い。辺りを見回すと、どうやら私は壁を背にして床に腰を下ろしているようだった。

 見た限りホテルか何かの一室のようだが、中の様子は随分と物寂しい雰囲気だった。机やベッド、クローゼットなどの家具を確認できたが、薄暗くて物が散乱しており人が使っている様子はない。

 状況は全く飲み込めないが、確かなのは背中がびっしょりと冷や汗をかいたままだという事だった。呆然とする私は手元に何らかの重みを感じた。


「え? どうして……」


 手に持っていたのは機関銃だった。現実で目の当たりにした事がないそれは、見た目よりかなりずっしりとした重みがる。それを訝しげに眺めたその時、近くで複数の破裂音が聞こえた。……いや、発砲音なのだろうか。

 まさかと思いながらも、私は恐る恐る壁の向こうの通路を覗き込んだ。


「ひッ」


 刹那、鼻先数センチを何かが掠めていった。

 通路側から響く大音量の破裂音と、次々に飛び散る壁の破片。それが銃弾であると理解するには充分すぎる証拠だった。私は悲鳴を上げる事すらできず、体を震えさせた。

 今までの曖昧な恐怖ではない、ダイレクトに伝わる恐怖。絶命の恐怖、死の恐怖だ。


 一時的に収まる銃撃。そして、こちらに近づいてくる靴音。

 私はおそらく人生で初めて、死にたくない、生きたいと祈った。その祈りが通じたのか、先ほどとは異なる銃声が私の耳に届く。早足で駆けてくる靴音に、私は何故か恐怖を感じなかった。


「神様仏様、ショット様の登場ってな。気分はどうだい? ベイビー」

「え……!? あ……!?」

「ハァ、迷える子羊ちゃんてところか。立ちな、夜明けはもうすぐだ」


 異国の兵士のようなその人物は、台詞臭い言葉を私に投げかけ、そして手を差し伸べた。褐色の肌に使い込まれた散弾銃、陽気な口調にショットという名前……。私がよく遊んでいるバトロワ系のゲームのキャラクターが、そこに存在していた。

 開いた口が塞がらない私を一瞥したショットは、やれやれといった表情で告げる。


「何だァ? ほとんど丸腰じゃないか。十秒で戦闘開始だぜ」

「あ! 待って……!」


 せっかちな性格そのままに、兵士は部屋を飛び出していった。僅かな時間で何か準備を出来るはずもなく、私は物騒な武器を抱いてショットの後をついていく事にした。通路に何かが転がっていた気がしたが、今は大きな背中を追うのに精いっぱいだった。

 思えば、ゲームで遊んでいる時もこんな感じだった。銃の撃ち合いが苦手な私は前線に出る事なく、上手い人のサポートに徹する。二人一組のチーム制だった事もあり、私は名も無きプレイヤーにしばしば助けられていた。そのような回想が、私の危機感を薄れさせていたのかもしれない。


 ショットの勇猛さは私の想像以上で、建物の中にいた他の人物をバッタバッタと軽快に撃ち倒していった。私はと言えば、トリガーを一度も引く事なくその場をやり過ごしていた。それが面白おかしくて、私は口角を上げてさえいた。ゲームの中にダイブしているのだと、愚かにも信じきっていたのだ。

 建物の外に出た私たちは、角のところで息を潜めた。外は曇天で発砲音もなく、しんと静まり返っている。一車線の道路を跨いだ先の区画には、多くの建造物がそびえ立っていた。そこで装備を充実させるのだろうか。

 思案を巡らす私とは裏腹に、ショットは散弾銃を構えながら果敢に道路を横切ろうとした。


 しかしながら、その行動は果敢ではなく蛮勇であった。

 一瞬の出来事だった。陽気な兵士の頭部を、音の無い一発の銃弾が貫いていったのだ。ほんの数秒前まで生きていた人間が、糸の切れた操り人形のように崩れ落ちる。たちまち広がる血溜りが、私の中の恐怖を蘇らせた。死の恐怖より怖れるべきものなどあるものか。

 この世界には、あった。

 動くはずのないショットの手の指が、ゆっくりと地を掴む。それは生気の感じられない動きで肩と腕を使い、不格好に上半身を回す。その時私はこの目で確と、側頭部の黒い弾痕を目撃した。


「か、回復を、してくれ……」

「イヤアァァァ!」


 つむじをこちらに向けたそれが顔面を露にした時、私の中の恐怖は最高潮に達した。弾痕から、眼から、口から血を流すショット。即死したはずの彼は死んでいなかった。か細く、震えた声で私に助けを求めたのだ。ゲーム上ではまだ復帰できる状態。だがリアルではどうだ、致命傷を負い、脳ミソをぶちまけた人間が再び活動するなど起こり得ない。

 これは現実ではない。では、何なのだ。


「い、今なら、ま、間に合う……」


 這いよる虚構、混迷する思考。困っている人は助けるようにと教わって生きてきた。でも、己が困り果てている場合はどうすればよいのか。私には為す術がなかった。今はただ、死にゆく人が再び力尽きる事を無情にも祈っていたいと。

 兵士の伸ばした手が道路の白線に落ちる。数瞬の後、うつ伏せの上半身がピクピクと一定の間隔で揺れだした。死に損ないのショットが血塗れの顔面を覗かせた時、私はそれが嘲笑う動作だと気づいた。


「ククク……。そうだ、お前はそういう奴だったな」それまでの苦悶が嘘のように、ショットは流暢に言葉を綴る。「他人の優しさや思いやりに甘えながら、距離を取って孤立する。大切なのはいつも自分だけ。身の回りの環境なぞ気にしない薄情者めが」


 鮮血に染まったショットの双眸が、立ち震える私を捉えている。彼の放つ言葉が全て、私の心を抉ってズタズタにしていく。


「そうだよ! お前は! スキゾイドなんだからなァ!?」


 そう叫んだ兵士の頭にトドメの銃弾が撃ち込まれ、兵士はヴッと喉を鳴らして朽ち果てた。


 スキゾイドパーソナリティ障害。他者との関わりを求めず、感情表現が乏しいため、社会的孤立や疎遠を招いてしまう人格障害を差す。


――違う。私はスキゾイドなんかじゃない。他人とは違う特別な何かを持ちたかった、平凡な学生だ。そういったものに憧れるなんて、私が間違っていた。普通に過ごす日々に飽きて、面妖な世界に幻想を抱くなど愚かの極みだった。

 だからお願い、ここから出して。私を元の世界に帰して――


 空が暗くなる。私が家から飛び出したのは朝方。けれど、この闇色の空は夜明け前とも薄暮とも違う。光も届かず影も落ちず、朝も夜もない。澄んだ向こう側を臨んで羨むだけの濁った裏の世界。


 行く当てのない私は足の向くまま、来た道をなぞるように建物へと戻った。そこには、ショットが殺した人の死体が累々と転がっていた。死ねばこの世界から解放されるかもしれない。しかし、この残された人の抜け殻を見れば一目瞭然だ。

 死ねば、死ぬだけだ。


 元いた廃部屋の入口に私は戻ってきた。転がる死体を跨いで通路を通ろうとする私の爪先に、何かが当たった。埃まみれになって汚れたそれは、私が教室で落としたはずの羊のアクセサリだった。

 私はハッとして周囲を見回した。なんて事だ。塵埃や銃撃で見る影もないが、寂れたホテルの一室だと思い込んでいたその場所は、紛れもなく私の部屋だったのだ。命を絶つ勇気もない者は、ただ己の殻に閉じこもっていろとでも言うのだろうか。

 

 机と椅子に被った埃を払い、ボロボロになったノートに私はペンを走らせる。これまで体験した悪夢のような出来事を記しておきたい。文章がまともなうちは、まだ私が自我を保っている証拠になるだろうから。読みづらいのは許してほしい。

 ところで、あなたのいる世界は本当にまともなのだろうか。まず始めに、それをすぐ判別できる簡単な方法があるから、それを教えておく。











 鏡に爪を立ててみてほしい。

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