雨と灯屋とソウルライク

　転生すると、既に世界は滅んでいた。


　神達は世界の惨状から再興を見限り、せっせと新たな世界を創る支度を始めていた。
　しかし、魔物と幽霊が徘徊するディストピアでは問題が山積み。神々が仕事を辞めたせいで、死んだ魂も霊地も放ったらかしのまま。
　見かねた不死の魔法使いが神がやるはずだった仕事に奔走している始末。

　現代から転生した主人公は不死の魔法使いに雇われ、荒廃した地上に降り立った。

　だが、主人公は戦闘ができない。

　今日もモンスターに隠れながら冒険者の落とした装備品を売り、フィールドワークをして得た情報を掲示板に貼り付けては受注者を待つしかない。