第35話 第一部完了

「ああ、そうだったな……」

久留洲は剣を強く握りしめた。

「絶対にお前を救ってみせる!」

**

「グオオォオオッ!!」

傲慢は大きく吠える。

「はぁ、はあ、はあ……」

久留洲は息切れしていた。

傲慢の攻撃を全て避けきったが、体力の限界が近づいていた。

「もう無理かも……」

「グルルル……」

傲慢は攻撃の手を休めない。

「諦めてたまるか!」

久留洲は走り出す。

「うわっ!?」

突然、地面が揺れ始めた。

「なんだ?」

久留洲は辺りを見回す。すると、地面にヒビが入っていた。

「まさか……」

久留洲は上を見る。そこには傲慢の姿があった。

「おいおい、まじかよ……」

傲慢はゆっくりと降りてくる。

「グオオォオオッ!!」

傲慢は久留洲に殴りかかる。

「あぶねえっ」

ギリギリで避ける。

「ガアァアッ!!」

今度は爪を振りかざす。

「くそ、どうすれば……」

久留洲は考え込む。その時、脳裏にある言葉が浮かぶ。

『勇者として、人々を救いたい』

久留洲は強く願う。

「俺は、人々を救うんだ!!」

「グルルル……」

傲慢は久留洲を警戒していた。

「行くぞ!!」

久留洲は走り出す。そして、大声で叫ぶ。

「聖属性付与!」

久留洲は剣を構える。すると、久留洲の周りに光が集まり始める。

「グルッ……」

傲慢は炎を吹き出した。しかし、久留洲には効かない。

「はああっ!!」

久留洲は炎の中を突き進む。

「グオォオオオッ!!」

傲慢は前足で久留洲を潰そうとする。しかし、久留洲はその攻撃を軽々と避け、

「これで終わりだ!!」

「ガアァアッ!!」

久留洲は渾身の一撃を放った。

傲慢は叫び声を上げて倒れていく。

「やった……」

久留洲は膝をつく。しかし、油断はしていなかった。

傲慢は起き上がり雄叫びを上げる。

「まだなのか……」

久留洲は立ち上がる。

「グルルゥ……」

傲慢は空に向かって吠えた。そして


息絶えた。


「フィリア……」



ピクリとも動かない。



「フィリアー!」



 皆、叫ぶ。



その時、



「うんこしたい」


「え?」


「フィリア、うんこしたい」

「ああ、トイレね」

「もう、うんこ漏らした」

「えぇっ!?」

「ジークフリート家の令嬢ともあろう私が、このような恥ずかしいことを……」

「仕方ないよ」

「うぅ……」

**

「久留洲さん!」

フィリアは久留洲の元へ駆け寄る。

「ありがとう」


第一部 完了

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ゲームの中で異世界転生チートスキルで世界を救います! うんこ @yonechanish

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