本文 一部

「痛ってえ」

殴られた頬がまだズキズキとして赤く腫れあがっている。

精神は荒れ狂っていた。

(クソが!)

テラはバイト先での事件を思い出していた。



いつものように道路沿いの屋台でパンを売っていた。

テラはパンを作れる……技術がある訳でない。

店長が窯のある場所で焼いてきたパンを屋台で並べて売るだけの単純な仕事だ。




「いらっしゃい、いらっしゃい!焼きたてのパンが食べれるよ~」

空元気を出して声を張り上げる。

「安いよ、うまいよ~」

適当に声を出す。

幾人かは立ち止まってパンを買って行く。

「おっパンか~、俺にも売ってくれよ!」

「何だシェロか。」

昔馴染みのシェロだ。こいつはいつも明るいため僕の人格とはあわない。

「何だとは何だよ~、客だぜ!」

「何か、前のバイト先でもあった気がするな、ストーカーかよ」

「ひっでえ~、偶然だってーの」

シェロは何がおかしいのかよく笑う。


「とにかくパンをいくつか包んでくれよ」

「はいはい。」


適当なパンを包み渡してやる。

代金を受け取る時に着ている服が気になったため尋ねる。

「その制服…警察になったのか?」

「ああ!俺がこの街を守ってやるんだ!」

「腐敗しているから大して役に立たないだろ」

賄賂さえ渡せば平気で犯罪者に味方する連中だ。

「だからこそ、俺が変えてやるのさ!」

溌溂と言い切ってくる。

(シェロはいつもこうだ…現実を見ているとは思えない)

「ああ…まあ…頑張れよ…」

全く信じていないし理解できないがとりあえず応援の声はかけておく。

「何か困ったことがあれば俺を頼れよな!」

ビシイっと親指で自分を指す。

(ああ、こいつとは本当にあわない…)

「ああ…その時は頼むよ」

「ふははは!」

(まったく…こいつはいつもお気楽でいいな。)

ふとシェロが真剣な顔になると

「何か噂では怪人とかが人を襲うってことがあるらしいから、お前本当に気をつけろよ」

呆れた。

「それって怪人と戦う、手から火を出すヒーローなり、魔法少女なりがいるって噂もセットの奴だろ?馬鹿馬鹿しい、そんなの信じてるのは子供だけだ。いたとしても怪人と戦う前に僕の生活を救ってくれって話だ。」

何やら複雑そうな表情にシェロがなっている。

「うーん、まあそうだよな…じゃあな、俺は街の見回りを続けるから」

手を振ってシェロはまた歩き出した。




それからも売っていると

金を持ってそうな高いスーツを着た男性が立ち止まる。

「あっどうですか!買いませんか!」


声をかけるが、

「いらないよ、こんな汚いの」

冷たい目で見てくる。

果たして汚いと言ってるのはパンのことか、僕のことか

どちらにせよ嬉しくはない。

そのまま歩いて男性はどこかに行く。おそらく、空高くそびえたビルにでも勤めているのだろう。



沈みながらもパンを売り続ける。

「あら、テラさん、今度はパン屋を始めたの?」

顔見知りの子供連れの女性に声をかけられる。

(げえ、面倒くさいな)

内心、仕事中に知り合いにあった気まずさに辟易とするが仕事中のため愛想笑いは忘れない。

「こんにちわ、マーヤさん。いや~、2か月程前からですよ!」

(あんたの父親は大企業に勤めてるから裕福なはずなのに何でこんな所を歩いているんだか…金持ちの道楽かよ)

「へーテラちゃんは色んな仕事できるんだね」

一緒にいた子供が無邪気に声をかけてくる。

(クビにされたんだよ…人件費払えないから明日からこなくていいよってね)

「ははは、まあ僕にはあってなかったみたいなんですよー」

内心の不機嫌は出すつもりはなかったが、上手くごまかせたかは自信はなかった。




「テラさんが売ってるなら明日の朝食分にいくつかもらおうかしら」

パンを見てくれる。

(買ってくれるなら、まあいいか)

「おっ!ならこれなんてどうです?店長一押しですよ」

喰ったことはないので知らないが、適当に薦める。

「じゃあ、それを2つもらうわ」

「まいどあり!」

パンを袋に入れて手渡す。

「テラちゃんまたね~」

子供に手を振られる。

もちろん、笑顔で手を振る。(スマイルはパン代だ)


知り合いの親子がいなくなった後は、人が中々来なかった。

(あー人、来ないなあ、まあ楽でいーけどね)

そんなことをつらつらと考えていると、

明らかに客層でない、ダボダボのズボン、ジャケットを纏ったチンピラ2人組が近づきいてきた。



「えーいらっしゃい」

とりあえず挨拶はする。

「はい、いらっしゃったお客様だよー」

「へへ」

嫌な笑いだ。是非帰ってくれ。


「ところでさー、オレ達、今金欠なんだよね」

「ちょっとレジの中のもの恵んでくれない」

「は?」


ちょっと何を言ってるかわからない。というかこれは完全にたかりだ。

「あの、レジの金は私のものではないので、お渡しするわけにはい」

ガッ

急に顔を殴られた。

「なっ何するで」

「いーからとっとと渡せよ」

蹴りも入れられる。

「やっやめ」

「ははは、こいつヨエー」

笑いながら痛めつけられる。




いつの間にか気絶していたらしく、道路で横たわっていた。

屋台のレジを確認するともちろん中身はなかった。

警察には電話したが、被害者も加害者もスラムの住人ではまともに捜査もされないだろう。

その後、店長がやってきた。



「あの店長…じつは」

「あーもう電話で聞いたからいいよ。君はもう来なくていい」

「えっ!嫌でも」

「全く君は本当に使えない。店番一つできないんだね」

冷たい目で見てくる。

(はあ!僕のせいかよ)


「君じゃないバイトのダニエル君はこの前もチンピラを追い払ったって言ってたよ」

(それが事実かどうか怪しいだろ!)


「あっあのですね、相手は2人組で」

事情を詳しく説明しようとするが

「もういいって言ってるだろ!とっと消えてくれ」

店長は聞く耳を持たなかった。


事件の記憶から戻ってくる。

(あ~嫌なことを思い出すのはやめよう、辛くなるだけだ)

もちろんクビだったし、バイト代は出されなかった。

訴えようにも、そのコネも金もない。

この国では持たざるものはどこまでも奪われるだけだ。


とぼとぼと道を歩く。

歩きなれたスラムは町全体が暗く淀んでいる。行きかう車はぼろく、

道路沿いの店も煤けていた。

チラリと上を見上げると大企業のビル群れが空まで届くかというほどいくつもそびえたっていた。

見下されているように感じて気分が悪い。

すぐに下を向き、目に入らないようにする。

(僕も一生、この街と同じように見下されていくのだろうか)

将来のことを考えるとそれだけで気が重くなる。

だから何も考えずに歩き続けた。


気づくと目の前には自宅であるアパートがあった。



ドアを開け自宅の中へと入る。

もう夜になっており、昼から何も口にしていないはずだが食欲は湧かなかった。

電気をつける気にもならず、そのままベッドへと向かう。


横になって毛布にくるまるが眠気はまるでやってこない。

疲労しているのに逆に目が冴え一向に眠れる気がしない。


寝返りを打つ。

(何だよ、気楽な顔で生きやがって)

寝返りを打つ。

(大企業勤めはそんなにご自慢か。)

寝返りを打つ。

(親に援助してもらってるから、楽に生活できるんだろうな)

寝返りを打つ。

(ちきしょう!僕が弱そうだから狙いやがったのか!)

寝返りを打つ。

(僕が悪いわけではないだろう!不利益は全て僕の責任か!)

寝返りを打つ。

(この世界は最悪だ!終わってる)

寝返りを打つ。

(ヒーローがいるなら救ってくれ!……それが無理なら怪物が世界を終わらせろよ!!)

寝返りを打つ。

      

(最低だ!クソだ!………………どうにもならないんだ…………………………………………………………………………………ああああああ!……………………だせえなあ……………………僕)




寝られないおかげで嫌なことばかり考えてしまう。

何度も目をつむるが胸の中につかえたものは消えなかった。

悲しいはずなのに涙は出てこない。

(ついに感情までポンコツになったのか…僕は)

そんな風に何度も寝返りを打ち続けているといつの間にか部屋が明るい。

いつの間にか朝になっていた。

皆、起きてきたのか朝の雑踏の音が聞こえてくる。

(へへ…まあ僕は仕事ないから寝てられるんだけどな)

暗い喜びを感じると同時に自己嫌悪に陥る。


昼になったがまだ起きる気はしなかった。

夕方になっても起きる気はしなかったが、さすがに何か口にしようと冷蔵庫の中の食べ物を少し食べる。吐き気がした。

今日は家から出ずに一日を終えた。


翌日もやる気はでてこないが、昼過ぎにインターホンが鳴った。

ピンポーン

人の相手をするきが起きずに無視をする。

ピンポーン、ピンポーン

止まらない。

ピンポーン、ピン

「はいはい!いますいます!」

あまりにうるさいのでドアを開けることにした。


外にはシェロがいた。

「よっ!元気?…なわけないよな…」

何やら気まずそうにしている。

「何の用だよ?」

不機嫌な声を隠せなかった。


「いや…何か今日、パン屋行ったらさ、テラが…あー、辞めたって聞いてさ」

「………ああ、そうだけど」

わざわざ聞きに来たのだろうか。

「まあ、元気だせよ!仕事だってきっと見つかるさ」

シェロの笑顔に今はイラついてしまう。

「んなことわかんねーだろ!」

抑えきれずに思わず怒鳴ってしまった。

「あはは、あーすぐには切り替えられねえよな…悪い…」

「もう用が済んだなら帰ってくれ!疲れてるんだ。」

とにかく誰とも顔を合わせたくなかった。

ドアを閉めようとすると、

「あっ!そうだもしテラが良かったらだけど一緒に服でも売らねーか!」

バタンッ

ドアを閉じる。

シェロはその後もしばらくドアの前にいる気配を感じたが、しばらくすると諦めたのか立ち去って行った。




「あああああ!」

部屋に戻るがイラつきは収まらず意味もなく歩いてしまう。

(部屋にいても気が滅入るばかりだ……外にでもでかけよう…)

気分を変えようと外にでかけることにする。


外はもう夕方に差し掛かる時間帯であった。

特に目的地もなく、見慣れた街を歩く。

雑踏に紛れその他大勢の一人になっていると自分が風景の一部になれた気がして少し気分が落ち着いて来た。

気が付けば人気のない公園についていた。


まだ家に帰る気分でもなれずふらふらと導かれるようにベンチへと腰を下ろした。

(………………)

何も考えず座り続ける。

(………………)

考えない。

(死んだら楽になれるのか?)

考えない。考えない。


カランカランッ

何か近くから物音がした。

(何だ?)

公園の近くに川があり、そこに繋がっている下水道から音が聞こえてきたみたいだ。

(動物か、ホームレスだろう…)

そう思ったが他にすることもないので下水道を覗いてみることにした。


近づくと下水道は臭く早くも見に来たことを後悔する。

(やっぱ、引き返そう)

「ごほっ、がはっ」

気持ちが萎えたが、何やらせき込んだ苦しい声が聞こえた。


(…………うーん……病人か…けが人か?関わっても何の得もない。さっさと帰ろう)

下水道を出て公園に戻ろうとする。

が、途中で立ち止まってしまう。

(クソっ…よせよ、何考えてる…こういう時に何やっても上手くいかないのが僕だ…どうせ何してもロクな結果になるはずがない…シェロとは違うんだよ…僕は)

そう思うがどうしても声が気になる。

このまま戻っても気になって余計に気が滅入るだろう。


「はー…」

自分の面倒な性格にため息をつく。


再度、下水道に向かい中に入るとローブを纏った小柄な人物が体調が悪そうに座り込んでいた。


「あのー…大丈夫ですか?…助けいりますか?」

そう尋ねるとこちらを向いてくるローブの中が見えた。


「なっ!!」

中は人でなかった。目は光って口はあり得ない程、大きく尖った牙が生えていた。肌は黒い鱗のようなもので覆われいる。


「ひひっ…ニンゲンっ…ニンゲンだっ、バカなニンゲンだ…クワセロおおお」

びゅるるっと背中から触手が伸びてくる。

体に纏わりつく。

(ああこれだよ…これ…いつだって不正解を選ぶのが僕だ。)

普段なら恐怖で失禁したかもしれないが、今の僕はようやく終われるという安心感に包まれ、笑みすら浮かんでくる。


触手で運ばれ怪物の口元へ近づく。

目をつぶりその時が来るのを待った。

(ん?)

しかし、いつまでも痛みはやってこない。

目を開けると、光る眼でしげしげとこちらを見ていた。


「オマエ、変わってるな…」

「よく言われる…」

「それにいい目をしている」

「それは初めて言われた」

「すべてを呪うかのような死んだ目だ。」

「……よく言われる」

「………」

何やら怪物は考え込んでいる。

僕はすることもないので、触手で掴まれながらぼんやりと過ごしていた。


やがて考えがまとまったのか話しかけてきた。

「オマエ、チカラ欲しいか」

「…いらない…手に入れた所で僕の場合ロクなことにならないだろう。」

「そうか、まあお前の意思はどうでもいい…」

(じゃあ聞くな)

「だが同感だ。ロクなことにならないだろう。お前にとっても世界にとっても。」

「?」

何を言っているんだ。

「だからこそ、ワガチカラを引き継ぐにふさわしい。」

一人で呟き続けている。

「ああん?」

「コイツを食ったトコロで、どのみち我は長くないダロウ…ならば…」

「何の話をしてっ」

更に触手伸びてきたっ。

四肢を開かされ、胸を強制的に突き出される。

「ヨロコベ、ワガチカラをやる」

すると

ズクシュッ

触手で心臓が貫かれた。

(ああ…結局…殺すのかよ…でもまあいいや)

意識が途切れていく。



「ん?ん?」

目を覚ますとまだ下水道にいた。

あれ?死んだんじゃ。

(夢だった?)

慌てて周囲を確認するとローブが落ちていた。

恐る恐るめくると中には何もなかった。


訳が分からなかったがさっきの言葉を思い出す。

(僕に力を引き継ぐって言ってたような…)

体を確認するが特に異常はない。

???

(ああ…僕のことだ。力を引き継ぐことにすら失敗したのか…死ぬのにも失敗した)

安堵と落胆、失望が押し寄せる。

そのままそこを後にした。

テラは自身の体にあったはずの昨日負わされた傷や疲れがなくなっていることには気付いていなかった。



2章

ーーーーー略ーーーーーー

「がはっっぐ」

体中が痛み悲鳴を上げている。

チンピラ達は容赦なんてない。金をもっていないことがわかったからサンドバッグにすることに決めたらしい。

「おらっ、金持ってねーならせめてストレス発散につかわせろや」

「こいつ泣いてんじゃねーの、ぎゃはは」

2人のチンピラが笑う。

加減など考えていない。

(くそがっ…ちくしょう)

心に黒いものが広がっていく。

(このままだと本当に死ぬ)

死ぬことはいいがこいつらに一方的にやられるのは嫌だ。

唇を噛んで立ち上がる。

「ぐっあああああああああああ!!おおおおおおおおお!!!!!」

喧嘩などしたことがないがとにかく腕に力を込めて殴りつける。

「ぎゃぷっ」

「えっ」

「!!」

チンピラの一人の上半身がなくなり、下半身だけが振りぬいた拳の下に残っていた。

「あ、ああ!?ああああああああ」

残ったチンピラがこちらを指さす。

見ると僕の体は肥大化し何か黒い鱗で覆われていた。

背中の尾てい骨あたりからは尻尾が生えていた。

自分でパニックを起こしかけるが

「ひっひい、人殺し、人殺しいいいいい!」

残ったチンピラの声で落ち着き怒りがこみ上げる。

(お前らが一方的に振るった暴力は殺す気がなかったからマシだとでも!言いたいのか!!)

「おいっ!!」

怒鳴りつける。

「来るなあ、来るなあっ」

脚をもつれながら逃げ出そうとしていた。

(だが逃がす気はない)

追いかけると一瞬で相手を超えてしまっていた。

そのまま肥大化していた腕で相手の体を掴む。

「がっああああ!!ああああ」

ゆっくり力を籠めて握りしめる。

ばきぼきと骨が折れる音が聞こえた。


「痛い…痛いいいいいいいいいいいいいいいいい!!誰か助けて」

「騒ぐな、お前たちがこれまで振るってきた暴力に比べれば大したことじゃない。」

鋭い牙を生やした口から低い声がでる。

力は緩めない。


「精々、今までの人生で弱者に与えた苦しみの100分の一でも味わえ」

いつの間にか悲鳴はやみ、相手はぐったり動かなくなっていた。


ウーーウーー

サイレンの音が聞こえた。

周囲に人はいなかったはずだが、派手な音が大通りまで聞こえてしまったのかもしれない。

今更ながら自分の姿を見回すとどう見ても怪物だ。

(これじゃ完全に僕が悪者だな…まあ間違ってないかもだけど…)

とはいえ僕が襲われている時は助けがなかったのにチンピラが殺されてから現れる警察にイラ付きと殺意を感じてしまう。

(っと危ない!あくまで悪いのはこいつ等だ!いくら腐っていても警察は殺されるほどの悪ではないはずだ…話せばわかってくれるかも…)

どうも思考が狂暴な方向に引っ張られているため、一度自身を落ち着かせた。

警察の車両がついたらしく、ドアから降りてくる。


ーーーーー略ーーーーーー

紫髪の娘についていくと何やらクラブらしき所の地下へ案内された。

席に座ると何やらアルコールが運ばれてきた。

どうやら安全な所まで連れてきてもらえたらしい。

それにより精神が安定したためか体は縮み元の人間の姿に戻っていた。

どういう原理か服も元通りだ。全裸状態にならなかったことに感謝する。

一息つけたところで状況の確認をする。

余裕がなかったため、お礼を言っていなかったことも思い出した。

「匿ってくれたことには感謝するよ」

紫髪のツインテールの女の子にお礼を言う。

(ただの親切で助けたわけではないだろうけど)


「気にしないでいいよ、私もマフィアや警察大嫌いだし~」

軽薄に笑っている。

「それにさ~、戦ってる君って超カッコよくて素敵~!憧れちゃうっ!」

こちらの腕を掴み体をすりつけてくる。

悪い気はしなかったが、同時に目の前の相手への警戒を引き上げる。

「何が目的なんだ?」

「目的って~そんな、大したことないよ、ただ仲良くなりたいな~って思っちゃたり?」

「………」

「ねえ、私たちが組めば何か大きなことができる気がしてこない?」

「こないね」

「…っままあとりあず、自己紹介しよっか。私はアクティ。貴方は?」

偽名を伝えるか悩むが、いまさらどうにでもなれという気分だったし偽名を考えることも面倒だったためそのまま伝えた。

「テラ」

それがアクティとの初めての出会いだった。

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①イリガライザー 佐口木座九 @naroukizaku

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